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はぐれ三人  作者: agdpm0w
第八話 指輪探し
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カプセルの運転席で、スペアがを操っている。頭には帽子を被っていない。


「そろそろ乾いたと思うよ」

後部座席から声をかけたハイネが手を上げる。その長い指の動きに合わせて、いつもの古い帽子がゆっくり飛んできてスペアの頭に収まった。

「ありがとう。やはりたまには洗わんとな…」

スペアはふと疑問が浮かんだ。

「ハイネは服を着替えたりしないのか?」

「幽霊だから脱げないの。基本的に霊は、死んだときの姿のままの形をとるからね」

「そういうものか」

「まあ、ちょっと袖まくったり、裾持ち上げたり、頭巾…フードだっけ、を取ったりはできるみたいだけど」

どこまでならいけんのかな、とハイネが長い黒衣をいじりだす。

(そういえばハイネの足を見たことがないような気がするが…)


疑問が浮かんだとき、眼前が開けた。崖下に街が広がっていたのだ。

「おお!」

スペアは珍しく、大きな感嘆の声を上げた。

淡く優しい色のレンガの町並みがどこまでも広がっている。穏やかな日差しが町全体に降り注ぎ、建物の間に植わった木々は風に吹かれ、まるで一枚の絵画のような美しい光景であった。

「見事な景色だ…」


後部座席の二人に同意を求めようとしたとき、視界の右端にさっと黒い影が入った。

猫だ。

「!」

スペアは慌ててブレーキを踏み、ハンドルを切る。

猫は軽々とカプセルを飛び越え、茂みに消えた。

「あっ…」

「おい…」

だが、今の無理な動きでカプセルの動きはずれ、前輪は片方、崖の向こうに落ちていた。

「○♭︎@´-!」

声も出なかった。ガラガラと石を巻き込んで車体が転落する。

地面に叩きつけられる間際、回転しながら落ちていたカプセルが突如、ピタリと止まった。

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