第二十四話 第一王子の帰還
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さて、お城に戻って、話を進めましょうかね?
そして……不味い、寝落ちしそう……。
それでは、また!
第一王子が帰還したという知らせに、城内は蜂の巣をつついたような騒ぎになった。
第一王子は、このウォルフ王国の王子達の中で最も有能であり、将来、彼が王となることを望む者も多かった。しかし、いかんせん、半身が、番が、見つからない。第一王子のために、貴族達は必死に彼の半身を捜したものの、ついぞ、見つかることはなかった。第一王子が眠りに就くであろう一ヶ月前には、誰もが諦め、次の国王になるかもしれない第二王子、第三王子、そして、まだまだ幼い第四王子へとついた。だから、第一王子が半身を見つけたという知らせは、激震を走らせることとなったのだ。
帰還の報告は、謁見の間で行われる。そのため、他の貴族達がおいそれと第一王子の半身を見ることは叶わないものの、第一王子の弟達は違う。
「ゼス・ウォルフ。ただいま、無事に帰還致しました」
「あぁ、よくぞ、無事に帰ってきた」
「おかえりなさい。我が息子よ」
その場に居るのは、国王と王妃、ゼスの弟達と、宰相、大臣などだ。
国王は、黄金の瞳に青い髪を持つ年齢不詳な若々しさの男性。そして、王妃は優しげな青の瞳に、南部の部族の特徴である黒い肌と茶色の髪。何よりも、とてもワガママボディな女性だ。見た目は白と黒でアンバランスに見える二人だが、当然、国王にとって王妃は半身であるし、王妃もまた、一途な性格で、国王を深く愛している。だからこそ、彼らは、大切な息子が眠りに就かずに安心していた。
「兄上、半身が見つかったとのことですが、その方はどちらに?」
謁見の間であるため、ここは公的な場だ。いかに王子とはいえ、国王の許可なしに発言することはできないはず、だった。
「控えよ。ジェス。今、この場で、お前の発言を許可してはいない」
だからこそ、まずは、国王からの注意が入る。ジェス・ウォルフは、この国の第三王子であり、王家の証の黄金の目と、茶色の髪、黒い肌を持つ、それなりにヤンチャな男の子だ。とはいえ、年齢は三男といっても十三という状態で、そこそこ物事を理解してはいる。
「っ、申し訳ありません」
だから、国王の注意にも、ちゃんと反応をしてみせた。ただし……。
「では、発言をよろしいですか?」
そんな三男を横目に、次男であるルキウス・ウォルフが声をあげる。本来ならば仲の良い兄弟だったはずの彼らは、半身を得たことによって変わってしまった。互いを貶め、失敗を嘲笑い、第一王子を引きずり落とそうと、虎視眈々と狙っている状態だ。三男の失敗を糧に、次男は発言の許可を求め、それは了承される。
「では……兄上。陛下達とて、兄上の半身にぜひともお会いしたいに決まっているのです。それなのに、なぜ、この場に連れて来なかったのですか?」
今度は、逃れることのできない質問。それを聞いたゼスは、この場に居ないネリアの説明をそっと、始めた。
ねむねむねむ……ハッ、イヤイヤ、あと1作品、はやく書かねばっ。
それでは、また!




