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4.からかい上手の琉人さん

昔、ホルマリン漬けをつけものだと思っていました。すみません、全く関係がないです。

 咲良の話を知ってから放課後になった。

「やあ工藤くん、初日だし部活動でも見に行かないかい?いい体格しているんだから私の入っている陸上とかどうよ!」

「悪い楓。今日は予定があってな。後日見学に行くよ。」

「そっか。まぁ引っ越してきたばっかりだもんね。私も4月はバタバタしたっけなぁ。じゃ、また明日ね!」

「おう。じゃあな。」

 楓と別れてから教室を見渡したが、咲良の姿はない。部活動なのかもう帰ったのか。

 琉人は急いで階段をおりて昇降口へ向かうが、すでに姿はなかった。

「早いのか部活なのか……。また明日にするしかないか…………。」


☆★☆


「…………Hello? Good morning? 」

「…………んにゅ?……え?リ、リリリュート!?ななななんで!?」

「なんでって、昨日お前がお兄ちゃんの声で起きたいな♡って言ったからだろ?」

「い、言ってないし!!で、でもおはよぅ…………。」

 寝起きのエンジェはとても無防備だ。まぁ、約束のモーニングコールはしたしこれくらいの役得があってもいいだろう。


「おう、今日はまだ母さんか父さんはいるか?」

「んーと……まだ朱莉さんがいるかな?…………朱莉さーん!リュートが呼んでるー!」

 母である工藤朱莉は研究者だから家にいないときのほうが多いのだが、今日は運が良いことにまだ家にいたようだ。

「……もしもし、琉人?どうしたの?なんか不備があった?」

「いや、不備じゃないんだけど聞きたいことがあってな……。」

「……聞きたいこと?安心して。あなたは私が産んだ子供よ?」

「いやちげーよ!何がどうなってそのセリフに至ったのかは知らねぇが、聞きたいのは…………咲良のことだ。」

 琉人のからかい癖は母親からの遺伝のようだ……。

「咲良ちゃん?なに?日本に帰ってきたら会いたくなっちゃったの?」

「いや、学校とクラスが同じだったんだが…………髪を染めているし、あまり笑わないらしい……」

「……少し経ったら気づくとは思っていたけれど、まさかクラスまで…………。」

 やはり、何か事情を知っているようだ。琉人は、少しでも何か聞けないかと聞いてみる。

「あぁ……晃から聞いた。晃も同じクラスだったんだ。」

「琉人。私から話すことじゃないと思うから言わないけれど……あの子の笑顔をまた見られるようにできるのは、あなただけよ。」

「そうか……。俺がなんとかできるように頑張ってみるよ。」

「そう……。頑張ってね?婚約者さん?」

「あ、あれは小さい頃の話だろ……。」

「そうかしら?」


 そうして、電話が切れる。情報は得られなかったが、何とか出来るのが琉人だけだと言われたら頑張るしかないだろう。とにかく、第一目標は咲良に会って話を聞くことだと再確認する。

「しまった……。夕飯の準備一切できてないぞ……。」

 とりあえず明日に向けてまずは買い物だ。服などいろいろ足りないものがあるが、それは週末でいいだろう。


☆★☆


 琉人は、昨日に引き続きスーパーに来ていた。カップラーメンなど言語道断な琉人は一直線に食材コーナーへときた。

「っと、今日はぶりが安いのか……。んー、今日はぶりの照り焼きにするかな……。」


「あとは……おっ、これをわすれて……」「あ、ごめんなさい。」

 取ろうとしたところで誰かと被った。

「いや、こちらこそすみません。今日必須というわけではないのでどうぞ……って、咲良……?」

 俺と被ったのは、探しても見つからなかった咲良だった。


「へ?あ、え、りゅうく……工藤くんですか?はじめまして。」

「いや咲良だろ。今りゅうくんって言いかけたし。」

「ななな、なんのことですか!?りゅ、そうです!DEATH NO〇Eのリュークに見えたんです!」

「いやそんな顔白くねぇから!」

「真っ白ですよ!血通ってますか!?」

 なぜか初対面のふりをする咲良。そっちがそういうなら琉人にも考えがあった……。

「あぁ、そういえば俺の知っている咲良は、俺にクッキーを作ってくれたけど砂糖と塩を間違えたり、玉ねぎの皮をむくって言って、全部皮だと思って中身が無いハズレだった!っていうようなアホな子だったから、こんなところに弁当ならまだしも材料を買いに来るわけがなかったな!ってか、来られるわけがないな!」

…………ってからかってやると咲良なら反論してくるだろう。案の定……

「っ……!!りゅうくんのいじわる!私今一人暮らしだから料理くらいしてるもん!!中学校の頃練習したから簡単な料理くらいできるもん!!あ……。」

「ほらな、俺の知っているからかいがいのある咲良だ。」

「もう……。ばれてないと思っていたのに……。」

 少し不機嫌になったが、なぜかうれしそうだ。


「あぁ、晃に聞いた。」

「晃くんかぁ……。もう……。」

「あー、とりあえずさ、買い物終わらせて話をしようぜ?」

「わかったよ……。」

 咲良はしぶしぶといった感じで頷いた。


ある日、喋る蛇に会ったのです。いきなり話しかけられて驚いた点Pくんは、その蛇に聞きました。

あなた、毒は持っているの?


書き次第更新します。


もう1作品もよろしくお願いします。


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