冒険の準備
各自が街で買い物をして成果を見ることになった。
ヒロは大きな盾を、カズは剣を買ったらしい。
自慢気に構えている。
「ねえ、自慢の剣で自慢の盾に打ち込んでみて」
剣が重いのか、攻撃は隙だらけだし、剣を振るのがやっとの状態。盾も重そうで安定感なく飛ばされてしまった。
「ダメじゃん」
(確かに戦いにならない)
「ユリはどうしたんだ」
「生活必需品を買って来たのよ。下着とか服とか下着とか」
「下着ばっかじゃないか。見せろ。」
「変態っ!近寄るな!」
「変態はマキさんって言ってたじゃん」
(そこで、私を事出さないで!お願いだから)
「結局、みんな失敗したって事だね」
「マキさんは?」
「使いやすいナイフと靴を買った。安もんだけど」
(盗賊だしね。基本でしょ)
「マキさん大人だ。すげ〜。考えてる」「ぱねえ」
「ところで、君たちお金残ってるよね」
「ないよ」「全部使った」「私も」
食事や宿泊、どうしてくれるのよ!
冒険者ギルドで依頼を受け、早速日銭稼ぎだ。
働かざる者食うべからず!だっ。
依頼を見る。
ヒロは「熊退治」。カズは「狼退治」。ユリは「秘宝探し」
全部、却下でしょ!
「馬鹿だな〜。熊なんか倒せる訳ないじゃん」
「狼退治しに行ったら食われちゃうよ」
「それより、秘宝なんて見つかる訳ないよ。どうやって探すんだよ」
まあ、楽しそうなのはいいけど。なんかさ〜大丈夫かな。私達のパーティ。
「それより、あなた達本当に戦えるのかな?当分は安全に街の中で出来る依頼が良いと思う。これは」
「ペット探し」
「安い、宿泊費にしかならない」
仕方ない、下水掃除よりいいかな。