序奏
設定です。ストーリー展開は、まだ先です。
年齢27歳。独身女性。職業:教師 彼氏なし。男性とは無縁の生活を送っていた。
今は夏休みで、時間はあるが外に出るのが億劫でネットゲームをしている。
「外は猛暑日。家の中がいいね」って彼氏が出来ない言い訳を自分にしているのさ。
じゃ、早速新ゲーム。
「いたいた。ひろポン・かずのこ・ユーリって。ここ女性専用・初心者オンリーでしょ。ネカマみたいなのもいるね。私もマキカだから怪しいけどね」
「戦士・剣士・魔法士と。私が盗賊、バランス良いかな。」パーティの誘いを受け、ゲームスタート。
あっ。視界が真っ白になった。
始まったらしい。あれ、風景が変わった。自宅じゃない。
「来たコレ。転移かぁ」騒いでる。
なんかスマホ持ってる4人の人。
どうやら、現実ではあり得ない異世界転移とやららしい。
ひとりだけ興奮しているが、他は驚いて現状がつかめてない。
「女性だけって話でしょ。みんな男子じゃん」
突っ込むトコってそこなのか?気持ちはわかるけどね。
どうやら姿形は本来の姿らしい。
「騙したわね。ちょっとここに来なさい」
ひろポンとかずのこ 可哀想に正座させられてる。
「そこの君もここに正座よ」
えっ。私も。逆らえない雰囲気だ。
「言う事はある」「ごめんなさい」許してもらえた。
「じゃあ、そこの僕。説明して」
よくわからないけど、ラスボスなるモノを倒せば元の生活に戻れるかもって話だ。
「見たところ、みんな同じくらいの歳ね。協力しましょ」
若く見られた。ちょっと喜ぶ自分が寂しい。
自己紹介が始まった。予想通り、ヒロ・カズ・ユリは高校生。
「歳は公表したくないけど、社会人OLです」
ひかれた。教師ってバレたのか?
「もう、ネカマは充分。君はどう見ても男子高校生でしょ」
胸を触る。ない。スマホのカメラで自分の顔を確認。ちょっと男性っぽいが、自分の顔でに近い。
「マキです」辛うじてそれだけ伝えた。
ユリが怪訝そうな表情で私を見つめている。
とにかく状況確認だ。みんな部屋の中を調べた。
ひろがみんなコッチコッチと大声で呼ぶ。
そこは大きな窓だった。
一面に広がる広い草原。遠くに見える大きなお城。不気味な真黒い山。ファンタジーの世界だ。
皆、様々な想いを乗せ 風景を眺めていた。