教室2
ガッコー内ではオレとポチョムキン(山田)ともう一人、片岡 祥一というやつと3人でいつも何かしらをやっている。
何かしらといっても特にやることはなく、3人で集まり話しているぐらいだ。
この片岡というヤツは、オレはポチョムキンと違い、イケメンで、背もそこそこある。(確か178センチとか言ってた)ついでにオレは173センチで、ポチョムキンは164センチだ。
顔も中性的な感じで見た目はチャラい。(いや、間違いなくチャラい)
おまけに女子にも人気があるし、何よりこいつはオレたちと違い、既に体験済みなのが、許せんっ!
オレはこいつに、片チンというあだ名をつけてやった。
はっきり言えばオレは片チンとはそこまで仲良くない!
では何故3人でいるのか?
それはオレたちは【こまかすぎて伝わらないモノマネ】の大ファンで、オレとポチョムキンがその話で盛り上がっている時に途中で参加して、いつしか一緒に行動するようになった。
だが、女子にモテモテな片チンは時折、女子と行動を共にし、たまにオレとポチョムキンを仲間に入れようとしてくるが、ポチョムキンは見た目がオタクで、オレは女子の前に行くと軽くコミュ障になり、テンパってしまうので話にならない。
それにオレたちを哀れんで女子と仲良くさせてやろう的な上から目線が気に入らん!
まぁポチョムキンは片チンの事をどう思っているがわからんけどな。
そして片チンが女子と一緒に教室に入ってきた。
「うぃ~っす」相変わらずチャラいヤツだ!「片チン、昨日もヤッたのか?」ポチョムキンが聞いてきた。
「んなワケないだろ!オレまだ一回しかしてないんだぜ!何ですぐヤッたのか?って聞いてくるんだよ」片チンが反論した。
「バカヤロー!経験者と未経験者とじゃ、エライ違いだおいっ!」これはオレと片チンのお約束で、オレが闘魂注入ビンタをあの口調で片チンにかますという行動だ。勿論ホントにビンタはしない。見せかけるだけだ。
しかし!心の中では思いっきりビンタを何発もかましている。
(テメーなんかにオレたち未経験の気持ちがわかるか、おいっ!)てな感じでボッコボコしているイメージだ、
そんなこんなで授業が始まった。2年に進級したのはいいが、オレはバカだから授業に全くついていけない。
…オレ将来どうなんだろな…大学なんて無理だし、ニートになって引き籠ってきがついたら30なんて年になるんだろな…
特にやりたい事もない、強いて言えば、早く初体験をしたい!
そして相手は橋本環奈みたいな可愛い娘じゃなきゃヤダっ!
ウハハハハハハハハ!そんな妄想をしながら時間は過ぎていく。
退屈な時間だな、ガッコーてのは。