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仲村慶彦の憂鬱な日々  作者: sky-high
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登校

…詰んだ。朝っぱらからあんな情事を見られたとは。


母ちゃんや妹に会いたくないっ!

何言われるかわからんからなっ!

(あっ、そうか!窓から脱出すれば母ちゃん達に会わなくてガッコー行けるじゃん!)


何てビューティフルでワンダフルでファンタスティックでエクセレントなアイデアだ。


よし、そうなりゃさっさと着替えて脱出!

オレはソッコーに制服に着替えバッグを持って窓を開けた。


…無理っ!!ここ二階じゃん!ゼッテー無理っ!飛び降りたらケガするじゃん!(泣)


それに靴も履いてないしな。

飛び降りてわざわざ玄関開けて靴履いてなんてバカらしっ。

バレないようにそぉっと階段降りてソッコーダッシュしかねぇ!

オレは忍者、オレは忍者だと言い聞かせながら気配を消して階段を降りた。

「…何やってんの?」

「ウワーッ!」「チョッ、いきなりデカイ声出さないでよ!あぁ~、さっきの事ね。大 丈 夫 、ママには言わないからさぁ~へへへっ」

なんと!チクッてないのか。


はぁ、助かった…バレたらマジで人生詰んだようなもんだからな。

「その代わりダンナ!アンタ今いくらあるんだぃ?」

な、なんだ、アニキをユスるってのか?

「確かバイトの給料出たばっかよね?これで勘弁してやるからさっ」と人差し指を立ててよこせと迫る妹っ!


き、鬼畜だっ!なんでこんな鬼畜に育ったんだオマエは!

アンちゃん悲しいぞっ!

財布から千円を出し妹に渡す。

「…テメ、ブッ飛ばすよ?何で千円なんだよ、このタコアニキ!」あぁ~妹がガン飛ばしてる…お兄ちゃん泣きたい!


泣く泣く一万円を妹に渡した。

「お兄ちゃんダイスキ~♪」と言って妹は学校に行った。


あ~ぁ、一万円があっという間に…

オレがコンビニで週3回のバイトしてやっともらった給料が(泣)


アイツは将来ああやって男から貢いでもらうんだろな。

アンちゃんは悲しいよ。


「ヨシヒコ、早く食べて行きなさい!遅くまで起きてるから起きられないのよ、全く!」

朝からウルセー母ちゃんだな。

…物凄い速さで飯をかっ込む。

「ごっそさん、んじゃ行ってくるー。」

「たまには早く帰って勉強しなさい、アンタ来年受験なんだからね」

大学行ける頭なんかねぇよ。


オレは学校へと向かった。


オレの通う高校は共学の公立校、東京都だから都立高校と呼ぶ。その学校の普通科で、学力的には可もなく不可もないぐらいのガッコーだ。

卒業したら、半分は就職か専門学校に行き、もう半分は大学に進学する程度だ。


家からガッコーまではチャリで20分ぐらいの距離だ。

今日も必死にチャリを漕ぎながら校門に着いた。


なんだか眠ぃなぁ。






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