九 最終兵器
「波動シーケンスを開始しろ、と言ったのだ。」
「代表、早すぎではありませんか?」
「副官、オレに指図するのか?」
「シーケンスの開始には私の同意も必要なハズです。」
「先制攻撃でコイツの声帯野郎を治療する。」
「と、言いますと?」
「カネ部長と会話していたのは、コイツじゃない。」
「えっ、、、。」
「コイツは、『あqwせdrftgyふじこlp』というメッセージを発していた。」
「確かに、、、了解、波動シーケンス開始します。」
機関室勤務の細胞は波動横隔膜壁より待避、本器は灯火管制に入る。
レフ増幅回路オン、タキオン反応制御開始、補助エンジン点火。
エネルギー充填血圧122mmHg、心拍66bpm、血中酸素濃度96% 機関正常。
「フライホイール接続、照準器出せ。」
エネルギー充填血圧280mmHg,,,めまいがしまーす!
「まだまだぁー!目標コイツの声帯を含む上半身。」
エネルギー充填血圧634mmHg,,,血管切れてーまーす!
「食欲波動砲 撃テーッ。」
ヒィーーーーーーーーーック!
ああ、恐ろしい横隔膜の響きである、オレは遂に最終兵器の引き金を引いてしまったのだ。




