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五 サラリーマン社会のカミ
「否デス。」 (コイツ)
明確に「拒否」でありながら見事に丁寧な完全表現。
普通なら「ちょっと待って下さい、つまりその、、、
、、、おっしゃる通りですが、あいにく休暇で、、、」
とやる展開を一気にパスしてロングシュート、敵のヤル気を挫く先制ゴール、芸術だ、美しすぎる。
「豊洲君、ちょっといいか。」
「否デス。」
「、、、。」
「豊洲さん、あの、。」
「否デス。」
「、、、。」
ムフフッ、誰をも絶句させる破壊力と抑止効果。
こ、これは、弱肉強食のサラリーマン社会をサバイブする究極のキラーワードだ!
どうして、この台詞が私の口をついたのか謎だ。
天才? そういうことだったのか、やっぱりな。
この言葉はネットに投稿されるや否や瞬く間に、サラリーマン社会に満ち溢れて燦然と輝く星になるのだ。
ああ、美しい夜明けだ。今日で全てが変わる。
そして、私はサラリーマン社会のカミとして崇められるのだ。
「イヤデス・キリスト様!」
ハーッ、ハッハーッ。