三三 床ドン!
しかし、私は言っておく。
悪人に手向かってはならない。
誰かがあなたの右の耳を打つなら、左の耳をも向けなさい。
真孤独のカミ、イヤデス・トヨス・コイツは同時に10人の罵詈雑言、怒声を聞き分けつつ、早朝からの吊し上げ会議にも耐えることができる。
そして、、、昼になれば、人はパンのみにて生くるにあらず。
カミは社員食堂で、「具無しお茶漬け+お茶2杯」という極意により、毎食200円以下連続記録を更新中、多くの貧者に糧が行き渡る事を願っている。
午後には目をしっかりと見開いて眠る、、、。
あぁ、疲れた、、、。(カミ)
ジイド師曰く、狭き門より入れ。
インターホンの電気を節約、鍵をガチャガチャして狭き門よりカミの家の入った。
「だだいまぁ・・・・天上の愛よ。」
ここはカミさんの支配する家だ。
ピーィ、ヨ、ピヨ。
ハトのように無垢な手乗り文鳥よ、出迎えに感謝する、だが私はお前のさずりを解するのだ。
「ピヨ、ピーョ、テメーェは我が家でも最下層の奴隷野郎だ、早く寝ろカス! ピヨ。」
ダーウィンを父とする恐竜の子孫よ、ほざくがいい、カミつくがよい。
そして、、、緋眼の夫婦閻魔、真恐怖のカミさんよ。
あなたの言葉は恐ろしくて文字に表す事すらできない、、、
だが、ムカつく、、、。
妻帯してからこれまで、私はあらゆる文書において「妻」という続柄を「毒」と記し続けていたのだ、この事は私とバベルの塔との契約なのだ。
あぁ、悪人に手向かってはならぬ、毒婦船蟲め。
「諸君、おやすみデアル。」
といってカミは二階の寝室に脱出した。
その時、イヤデス・トヨス・コイツの頭蓋に雷鳴が鳴り響いた。
ド~~~~ン!
然り、然り、、然りーっ!
こ、これは私に対する祝砲である、すべての認識が是である証なのだ。
遂にカミは拳を上げたのである。
居間にいる生きとし生くるもの達よ、天井に在すカミの裁きを受けて見よ。
コイツは床の一点に巨悪の徴をみた。
聞け、カミの御声の轟きをー!
「イヤデス、、、」
床ド~~~~ン!
見よ、獣は隠れ家に入り、巣に伏す、、、
だが、、、しかし。
その稲妻に倍する地響きで二階に駆け上がる足音が迫っていた、、、。




