十九 味覚の因数分解
松茸の土瓶蒸し、その熱々のエキスに葛を混ぜてあんをつくってしまいました。
そして、きぬかつぎ(里芋の子)を蒸しあげました。
やはり熱々を手でむいて真っ白な湯気の固まりに松茸あんをトロ~リかけたら、彩りに柿の短冊、もみじの葉を添えて出来上がり。
松茸あんかけ の完成です。
なんということでしょう、凝縮した松茸の香りを味覚で味わう匠の技です。
ああ、秋の夕陽に照る山もみじ、、、。
旨い物に旨いものを乗せて、香りを味覚にかけて、彩りもかけてある、
まさに香りと彩りのハーモニーが加わっているのであります。
このことは以下の式に表せます.
味覚(2乗)+香り×味覚+彩り×味覚+香り×彩り
更に因数分解すると,数学的に表現できます.
(味覚+香り)(味覚+彩り)
「バ、バアさん、いいから黙って喰え。」
「ふご、ふご、、、、、、、。」
「うふふ、お口で、フ・シ・ギ、ワカッタ!カオリ、ダョ。」
~ラ・ラ・ラ・ララーッ、ラー、ラ~
「アニキーッ、こ、これが本物の味だったんですね、オレ心を入れ替えて修行します。」
「やっと、わかってくれたか、、、」
「ホギャーッ!」
と、老若男女の皆さんも納得の松茸あんかけ。
こっ、これは香りのスペチュウム光線だっ!