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第1話 次の世界はファンタジー

◇◇◇夢◇◇◇


♪~ハインケンスのセレナーデ(電子音)~♪


スノウ

「おはようございます、ごゆっくりお休み頂けましたでしょうか、只今の時刻は5時40分、列車は20分遅れで走行しております。このままの遅れで参りますと、終着フローセリアターミナルへの到着は7時30分となります。お急ぎのところ列車遅れます事をお詫び申し上げます。また、夜間の運行で停止させておりました4、5、7号車のエンジンをこれより起動致します。若干の騒音が発生致しますがご了承ください。続きまして朝食の準備ができましたのでご利用のお客様は6号車の食堂車レインボウにおこしください。」


♪~ハインケンスのセレナーデ(電子音)~♪


おはよう放送(寝台列車で夜間に放送を休止してから早朝始めて行う案内放送の事)の声で目覚めた私は眠い目をこすりながらベッドから這い出ます。

昨日の夜は修学旅行の夜状態で夜遅くまで夢華とサウロ君と一緒にアホな事やって騒いでました。

途中巡回してたスノウ君にもう少し静かにするように怒られたのは内緒です。


ちなみに夢華とサウロ君も起きてたので一緒に食堂車に行こうと誘ったら、夢華にちゃんと布団を畳む様にと怒られました。

夢華のベッドを良く見ると、きっちりと布団が畳まれているではありませんか・・・

そういえば、夢華って軍人さんだったよね・・・すっかり忘れてた・・・

いきなり拳骨落されるのは嫌なので渋々、布団を畳み、食堂車へと・・・



食堂車には、今までのパンとかサンドイッチじゃなくて和食が用意されていました。

どうやら、和食中心の夢華にスノウ君が合わせて準備してくれたみたいです。


サウロ

「これ・・・変な匂いする・・・」


ああ、そっかサウロ君ご飯苦手だったんだ・・・

確かに海外の人って炊いたご飯の匂いが強すぎて苦手って場合があるしそれかな?

んで、泣きそうな顔でこっちを見るの止めなさい!凄い悪いことしてる気分になるじゃない!!


スノウ

「仕方ありませんね・・・」


スノウ君はそういうと、サウロ君のために甘くて美味しいフレンチトーストを準備してくれました。

申し訳ありません、うちの子がご迷惑をおかけして・・・て私の子じゃねーし!

まぁ、幸せそうな顔してフレンチトーストを食べるサウロ君に癒されたからいっか・・・



そして、私もいだだきますをしてから食べ始めた所で、ちょっと気になる事を聞いてみました。


「次の行き先・・・どんなとこかな・・・」


夢華

「ああ、それは私も気になってた。」


夢華も気になってたようです。たしか放送ではフローセリアって言ってたよね。

もしかして、ついに正統派ファンタジー世界?まぁ前に一回素通りしてるけどさ・・・

仕方ないじゃんあの時は完全にヒッキーだったんだから・・・


スノウ

「次の停車駅のある世界につきましては・・・」


私達のコップに麦茶を注ぎつつ、スノウ君が次に行く世界についてレクチャーしてくれました。


フローセリアという名前の世界で、剣と魔法に魔王がいる正統派ファンタジーの世界なんだそうです。

わーい!私の予想が的中したよ♪

んで、駅のある場所は魔王城があった街につい数年前作られ、これから少しづつ路線を作っていこうとしている真っ最中なんだそうです。

ちなみに、SKBEがそこに駅を作り始めた時には既に魔王が倒された直後で、かなり混乱していたそうな・・・

しかし、この駅から大量の物資が流れ込み、今ではその混乱も収束して著しい発展の真っ最中なんだそうです。


「倒された魔王の代わりにSKBEが統治?」


スノウ

「大体合ってます。」


んで、その魔王が支配していた地域は魔の領域と呼ばれていて魔物や魔獣なんかがいっぱい出没する危険地帯で、土地も痩せている事から、その外の人間達が住む領域からは見向きもされていないんだそうな・・・まぁ、アレだよね・・・この魔の領域をまとめ上げてた魔王が居なくなり、危険が無くなれば大して魅力の無い場所だしそうなるのかな・・・って予想・・・

ついでに、人間の住む領域には大小様々な国があってファンタジー感全開なんだそうです。

ちょっと行ってみたいって言ったら、SKBEの存在が知られないようにしているので許可できませんって言われました。ただ、どうしてもと言うのであれば、双子達にお願いすれば行けるかもって情報をくれました。

ありがとう!スノウ君!!

ご飯食べた後、双子達の部屋に行ってみよう。



夢華

「魔王に魔物に魔獣か・・・物語の世界だな・・・」


なんか夢華が嬉しそうです。

そういえば、夢華が持ってきた本の中に大切にカバーが付けられた本があったのを思い出しました。

中身はごくごく普通のお姫様と王子様が悪い魔女をやっつけて最後幸せになるお話・・・

あ・・・ひょっとして夢華の憧れ?これはイジってみなければ♪


「白馬の王子様・・・居るかもね♪」


夢華

「な・・・何を言ってるんだ!!そんなわけ・・・」


夢華の顔が面白いくらいに真っ赤になりあたふたしております。

いつものお堅い夢華が何とも可愛らしい♪それならば・・・


「ガラスの靴に、綺麗なドレス・・・ぐえっ」


更にイジろうとしたら、脇腹に一撃入れられ悶絶しました・・・

これ以上は危険なので止めといた方が良さそうです。

綺麗な乙女心には棘があるみたいですね。


それは置いといて、私もちょっとファンタジー世界には興味があります。

定番の冒険者ごっことかやれたら面白そう・・・夢が膨らみます。

私達は、次に向かう世界に胸躍らせながら朝食を食べるのであった♪


とりあえず、次はファンタジー世界です。

異世界トリップの王道なので、やってみたかった世界観です。

やっぱりSKBEの路線網があればドンナ世界へも行けるこの作品の世界観なら何でもできそうな気がしてきました。

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