表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
95/135

第0話 帰れない勇者


ここは魔王城と呼ばれる場所で、世界を恐怖に陥れた魔王が住まう場所である。

そして、その魔王城の謁見の間にて1人の勇者と魔王が対峙していた。


勇者は黒い長い髪の少女で年齢は18歳位だろうか・・・

彼女はこの世界の住人では無い、この魔王に対し成す術が無かった王と神官達が秘術を使い召喚した勇者で、元々はごく普通の高校生だったのである。

彼女は魔王を倒せば元の世界に帰れると教えられ、それを希望に今まで頑張ってきた。


そして今、彼女の目の前にいる魔王はボロボロだ・・・

しかし、彼女も同じくボロボロだが、あと一歩で願いが叶う・・・その想いが彼女を突き動かしていた。

彼女の後ろには力尽きた仲間が倒れている・・・死んではいないが、ここで彼女が負ければ殺されてしまうだろう。

負ける訳にはいかないのだ・・・


魔王

「さあ、これで最後だ・・・」


魔王が最後の力を振り絞り攻撃を仕掛ける。

勇者の方も、同じく最後の力でそれを迎え撃つ。


そして決着が付いた。


魔王が力尽き崩れ落ちた。

そして、勇者はこういった。


勇者

「これで・・・帰れる・・・」


しかし、その言葉を聞いて魔王が大笑いした。

そして彼女にこう告げた・・・


魔王

「ふははははは、貴様は帰れると思っていたのか・・・どうやら神官達に上手く騙されたクチだな・・・」


何を言っているんだ?

慌てる勇者・・・しかし魔王は続ける。


魔王

「お前を召喚した魔法陣・・・あれは片道通行だ・・・帰る事はできん・・・残念・・・だった・・・な・・・」


そこで、魔王は息絶えた・・・

勇者は頭の中が真っ白になった・・・今までの希望が一瞬で潰えたのである。


勇者

「うそ・・・うそだ・・・うそだぁぁぁぁぁぁ!!」


勇者の悲しげな叫び声が空しく城内に響き渡った・・・


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ