第26話 新しいルームメイト
◇◇◇夢◇◇◇
夢華の出発準備やら列車の最終調整やら色々あって"Snow Express"は数日間、帝都口駅にて待機した。
ちなみに私の部屋のベットの上に仕舞われていたもう一つのベットが展開され二段ベッドにされました。まぁ、夢華の寝る場所なんですけどね・・・元々二人でも使える設計になってたそうです。
後、2号車と3号車がこの前の改装で開放寝台(個室では無い2段ベット)になり、一般のお客さんに少し優しい設計になりました。
他、台車がN-DT281改台車(ボルスタレス台車)からN-DT283FP台車(ボルスタ台車)に換装されたおかげで、軟弱な地盤の路線でも高速で爆走できる様になったらしいです。なお台車の重量増による線路のダメージは保証しかねるとの事・・・北の大地のJRも真っ青だよ・・・まぁ、乗ってる私の感じとしては、ちょっと足周りが固くなったかなって感じる程度です。
んで、私はこの数日を使い、自分の荷物を整理して夢華が荷物を置けるようにしておきました。
まぁ、大して荷物を持って無かったので大した事ないです。
ちなみに、本棚の本に見せかけて隠してた秘蔵HDDは小型の金庫に厳重に保管するようにしました。
夢華に見つかったら処分されかねん・・・
そして出発の日、夢華は色々と荷物を持ってやってきました。
何か凄い真面目な本やら、訓練用の木刀や木製の小銃やらで、けっこうかさばる物が多かった感じでしたが、前もってスペース作っといたので、全く問題になりませんでした。
初日から部屋の領土争いとか洒落にならんしね・・・
その他、本棚にあった隠し忘れの印刷したBL画像ファイルが夢華に見つかる事故がありましたが、捨てられる事は無く"他には無いのか?"と詰め寄られるという程度の被害で済みました。
それにしても意外です、夢華の事だから"こんな如何わしい物は不適切だ!"とか言い出しそうでしたが、顔を真っ赤にして興味深々でした。
ふむ、紗綾や真理の時の様に布教できそうで、今後の収集活動が円滑に行えそうです。
よかったよかった。
後、ベッドですが、私が今まで使ってた下段のベッド、夢華が新しく展開した上段のベッドを使う事になりました。
ちなみに、サウロ君は私のベッドで一緒に寝ます。だって抱き枕だしね♪
それ夢華に行ったらちょっと顔が引きつってた・・・良いじゃん!抱き心地が最高で安眠できるんだから!
んで、出発時間になったら、見送りに士郎が来てくれましたが、源士初めその他のご家族の姿が見当たりません。
士郎にこっそり聞くと"父上は今回の件で酷くご立腹でな・・・"と辛そうに話してくれました。
いやいや、自分の娘の旅立ちですよ?なにその仕打ち信じらんないよ!!
そして案の定、夢華が沈んでおります。なんか"やはり私は期待外れの出来損ないだから"とか言ってるし!違うよ!あの源士が糞ったれなだけで、気にしちゃダメだと思うよ。
私の父親も最悪だったし、今度私の元居た世界のお父さん事情を教えてあげちゃおうかな?
①加齢臭で娘に嫌われる。
②パンツ一緒に洗濯すると娘にキレられる。
③娘の部屋に入るとキレられる。
④休日に邪魔にされ家を追い出される。
こんな感じかな・・・夢華にはちょっと反抗期が必要だと思うんだ・・・
だってさ、夢華が可哀そうじゃん・・・
まぁそれは置いといて、出発のベルと共に、列車はミュージックホーンを吹奏しながらゆっくりと動き出し、帝都口線を走り次元軌道に入った。
次はどんな世界に行くんだろう・・・ちょっとワクワクしてる私でした。
話がグダリそうなので、アルメリア共和国は別の機会にします。
本当はアメリカの北東回廊線みたいな場所を出しかかったんですけどね。
同じ世界観で長時間はあまりよろしくない問うことでここで一旦切って次のお話に向かいます。
次のテーマは"いつでも帰れる異世界トリップと帰れない異世界トリップがクロスする時"です。
ここまで読んで頂いてありがとうございます。今後も読んで頂ければ幸いです。