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第8話 頼りになるお姉さん

フィロのヨダレ地獄から開放された私は、4号車にある浴場で湯船に浸かっていた。


昼間からお風呂とか最高だね♪

ハイそこのオヤジくさいとか言った奴等は、死ぬまで豆腐の角に頭ぶつける刑ね♪


んで、さっき目を覚ましたフィロなんだけど・・・

ちなみに怒ったりとかはしてないからね。

・・・だってねぇ、怒られた時の犬みたく涙目になっちゃってたし、あれは怒れんはね。

凄く反省してた感じだし、逆に可哀想になってナデナデしてあげたさ。

本当は叱ってあげなきゃダメなんだろうけど、まぁそれはスノウ君に任せれば良いかな。


・・・と面倒事は人に押し付けるスタイルで行きましょう。





お風呂から上がり、浴衣に着替えた所で、12時頃となりお腹が空いてきました。

取り敢えず食堂車に行ってみようかな・・・と食堂車に行こうとしたら、スノウ君に怒られました。


前回は、着替えが無かったので多目にみてくれてたみたいですが、本来は浴衣で車内をうろうろするのはダメらしい。

ちなみに、寝台列車では常識なんだそうな・・・知らんかったよぉ。


仕方がないので、さっきの水色のトレーナーとスカートに着替えて食堂車に行ってみた。


食堂車では、お昼の用意がされていて、スノウ君が朝食同様にお嬢様対応で迎えてくれた。

そう言えば、私テーブルマナーとか全く知らないんだけど大丈夫かなぁ・・・まぁ困ったらスノウに聞けば良いかな。


・・・て事で私が料理を口に運ぼうとした時、


ガコーン


ガラの悪いお姉さん

「腹減った!スノウなんか作ってくれ。」


ものすごい勢いで一般車輌側のドアが開き、ガラの悪いお姉さんが入ってきた。


スラッとモデルの様な体型で透明感のある真っ白な肌に腰まで伸ばした長い髪がとっても素敵で綺麗なお姉さんなのですが、目付きの悪さとくわえ煙草そして、チンピラみたいな歩き方が全てを台無しにしているとっても残念な人みたいです。


スノウ

「リアンさん・・・まず、接客態度どこいった?次に、喫煙場所以外で乗務員が率先して煙草を吸うのは如何なものか?最後に、自動ドアなんだから無理矢理開けない!壊れるから止めてって毎回言ってるでしょ!」


あれ?スノウ君のキャラってこんなんだっけ?てかかなりご立腹だよ!!笑顔で言ってるけどガチ怖いよ。


ガラの悪いお姉さん(リアン)

「あぁ?ギャアギャア五月蝿ぇよヴァーカ!」


お姉さん!油注いじゃダメでしょ!!

てか、スノウ君の笑顔が更に怖いっ・・・てか完全にキレちゃったっぽいんですが・・・


スノウ

「残念ながら、ヤクザ屋さんに食べさせるご飯はありませんけど?」


スノウ君も、迎撃するの止めて!

お姉さんのコメカミに血管浮き出てる・・・てか鬼の様な形相になってるから!!


フィロ

「ケンカめっ!これ飲んで仲直りする!!」


一触即発の空気を打ち砕いたのはフィロだった。

コーヒーカップを乗せたお盆を頭に乗せて、トテトテと運んで来てくれた。

そのお陰で、その場の空気が和み、二人とも馬鹿らしくなったのか〃やれやれ〃と言った感じでカップを受け取り事なきを得た。

この子が居れば、戦争は無くなるかもしれない、そんな気がした。


リアン

「所で、そっちのガキは?」


ちょwガキってお姉さん・・・

確かに子供かもしれませんが、もう少し言い方ってものが・・・


スノウ

「接客業とは思えない酷い言い方ですね。一応紹介しておきます。このガラの悪いヤクザみたいな人は、リアン=ウィンチェスターさん。下級の吸血鬼さんですが残念な事に、品位の欠片もない残念な方です。一応この列車の車掌と警備員をしてもらっています。」


リアン

「スノウ、お前ケンカ売ってるだろ?」


スノウ

「事実だと思いますよ。で、こちらが昨日お迎えした、邪神様のお客様の "守崎 夢" 様です。大切なお客様ですので粗相の無いようにね、リアンさん♪」


一々刺のある言い方をするスノウ君、仲悪いのかな?

まぁ、リアンさんとスノウ君のじゃれ合いだと思っておきましょう。

取り敢えず、リアンさんが〃よろしく〃って、手を差し出して来たので、握手しておいた。おっかなびっくりっだったけど、さばさばしててスッキリした人みたいだ。

後、私が失語症って分かると、親身になって話をしてくれて、〃困った事があったら何でも相談しろ〃っていってくれた。


何だか豪快で怖そうな人だったけど、とっても良い人で、頼りになるお姉さんって感じた。

こういう人を、姉御肌っていうのかな?


ヘタレな愚姉とは大違いだ。

とまぁ、出発の時間まで、食堂車でアットホームで楽しい時間を過ごした。

それにしても、楽しい時間って本当にあっという間だよね。

こんなに笑ったのは久し振りな気がするよ・・・




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