第13話 奪還失敗と発電所クラッシャー
◇◇◇夢◇◇◇
誠也
「会いたかったぞ夢・・・主に復讐目的でな」
夢
「復讐?」
誠也
「お前が自殺したせいで色々とな・・・」
大体分かった・・・
様は、私が自殺したせいで色々苦労したからその報復がしたかったと・・・
この糞教師、死ねばいいのに・・・
そもそも、私が自殺に追い込まれたのってさ、あんたがちゃんと対応してくんなかったのも原因だんだよ?
それを棚に上げて、全て私のせいにして逆恨みとか・・・色々と終わってるね・・・
まぁ、そんなのとっくに分かってて今更だけどさ、神埼先生。
夢
「夢華に何で酷い事したの?」
誠也
「ああ、君に良く似ていたのでね・・・」
ホントに死ねよこの糞教師!
似てるから私の代わりにしたって、ありえねぇだろうがよ!!
ならさ・・・
夢
「じゃ・・・遠慮なくぬっ殺して良いよね?」
誠也
「おいおい、何で先生が殺されなきゃいけないんだ?」
どうやら罪の意識が無いようです・・・本当にありがとうございます。
あんたが夢華にした事・・・見てないけど夢華の様子を見れば大体わかったよ・・・
あんなに自信に溢れてた夢華があんなに泣きそうな顔になってるんだもん・・・よっぽどだよ!
夢
「夢華にした事・・・」
誠也
「なんだ?ちょっと腹の中掻き混ぜて、嘔吐させたり失禁させたりしただけだが?何か問題あるのか?」
・・・最低だ!・・・こいつ最低だ!!
もう信じらんないよ!
女の子にする事じゃないよ!男として最低の行為だよ!!この変態野郎・・・
もう良いや、何か話してると更にムカつくから、さっさと殺しちゃおう!
私はそう思うと、ゾディークV3を第2形態に大剣に変化させ、一気に距離を詰め、そして力一杯振り抜く!
ガコォーン!!
重たい金属の塊が何かにぶつかる音・・・真っ二つなんて生温い!
バカみたいに頑丈で重たいゾディークV3の刀身を横にして、その腹で力一杯ぶっ叩いたのだ。
さて、物体同士がぶつかる時、その衝撃はどうやって逃がされるか?
簡単です、弱い方が潰れてその衝撃を吸収する。
当然、先生・・・いや最低男の身体はぶつかった衝撃を吸収するためにバラバラの肉片になり弾け跳んだ。
・・・が、その身体は瞬時に再生されてしまいました・・・面倒臭い相手っぽいですね。
多分夢華はこれを見て、驚いてしまい次の判断ができなかったんですね・・・これ見せられると一見無敵の様にみえちゃいますしね。
誠也
「そ・・・そんなものは効かない・・・無駄な事は・・・やめろ。」
でも・・・再生を終えた最低男(誠也)は非常に苦しそうでした。
私の予想が正しければ、絶対に今のって痛かった・・・いや、痛いなんてもんじゃ無いと思うんだよね。
だってさ、身体がバラバラになるんだよ?身体は元通りになってもその痛みの記憶は消えない・・・
それなら、全然無敵じゃ無いと思うんだよね♪
理由は簡単、"心が壊れるまでバラバラにするのを繰り返す"だけなんですから♪
まぁ、ちょっと揺さぶってあげましょうかね♪
夢
「その割には・・・痛そう・・・」
誠也
「そ・・・そんな事は無い!元通りに再生されるんだ!だから無駄なんだよ!」
ハイ♪見事に動揺して私の予想が正しい事を教えてくれました。ありがとう最低教師さん♪
後は、ちょっと絶望と恐怖を味わってもらいましょうかね?だってあいつ夢華に酷い事しやがった鬼畜野郎ですから、同情の余地なんてありませんよ♪
夢
「痛かったんだ・・・なら、私が疲れて諦めるのが先か・・・・先生の心が壊れるのが先か・・・」
誠也
「ま・・・待て!何を言って?!」
夢
「実験してみよう♪」
ゾディークV3を思いっきり振り被りそして、フルパワーで振り抜く!
衝撃波が跳び、最低教師の上下を分割するが、再生して元通りになる。
最低教師が苦悶の表情で銃撃を浴びせて来るが、それをゾディークV3で弾き飛ばし、動揺した所で一気に跳躍、距離が詰まった所で再び剣の腹で力一杯ぶっ叩いて身体をバラバラにしてやる。
しかし、元通りに再生される・・・
こんな感じで、一方的ですが意味とも思える戦いが30分程続きました。
夢
「次何してみる?」
誠也
「や・・・止めてくれ・・・」
夢
「何を止めるの?」
グシャッ
下半身を吹き飛ばしてみた♪
誠也
「うぎゃぁぁぁ!!もう止めてくれ!!」
夢
「うん♪それ無理です♪」
途中から、最低教師が必死に止めるよう懇願してます。
そりゃねぇ・・・痛いからねぇ・・・苦しいからねぇ・・・
でもさぁ、あんたも夢華に同じ事しただろう?
夢華も"止めて"ってお願いしたはずだよ?
でも、夢華があんなになるまで酷い事したよね?
そんなあんたにそれを願う資格は無いんだよ!!
ズドォンッ
ゾディークV3を打ち下ろし、一刀両断してみる。
やっぱり、再生される・・・でも痛がるというかもう心が折れてる感じだね。
まぁ、良い感じにトラウマ刻み込んであげたし、もう私の身内に酷い事は出来ないと思うので、御開きにする事にしましょう。
夢
「じゃぁ・・・奪った物を返して・・・」
誠也
「え・・・」
夢
「三種の神器・・・」
誠也
「わ・・・分かった!出す出すからもう止めてくれ!!」
誠也(糞教師)は慌てて懐をまさぐり、八咫鏡と八尺瓊勾玉を取り出し、地面に置いた。
後は天叢雲剣・・・別名、草薙ぎの剣なんだけど、一向に出す気配が無い。
良く見ると、右手が虚空に空いた異次元みたいな穴に飲み込まれている・・・
なるほどね、私が不用意に近付いた所を虚空から取り出した草薙ぎの剣でバッサリってのを企んでるっぽいね・・・誰がそんな馬鹿みたいなのに引っかかるかよ!
夢
「後ひとつ・・・どうしたの?」
誠也
「いや・・・ちょっと落としてしまって・・・取り合えずその二つで勘弁してほしいんだが・・・」
うわぁ・・・嘘くさぁ・・・
右手異空間に突っ込んだ状態でそれ言う?
馬鹿じゃね?取り合えずツッコミいれてやるけどさぁ・・・
夢
「右手・・・」
誠也
「ちぃ・・・」
舌打ち?今舌打ちしたよね?
それってもう、罠でしたって言ってるようなもんだよ。
そう言ってる間に、誠也(糞教師)は少しずつ後退りして、逃げる機会を伺っている。
油断も隙もあったもんじゃないね・・・まぁ逃がさないけどさ♪
夢
「で、何逃げようとしてるの?」
誠也
「うぐっ・・・」
釘を刺されて固まりやがった・・・
逃がさないよ、だって夢華にした酷い事の償いの半分も済んでないんだからね。
それに、私を不愉快にした分の償いを上乗せして、しっかりと清算していってもらいますからね♪
取り合えず、その反抗的な態度をやめさせますかね。
・・・と思い、衝撃波を飛ばして切り刻んでやろうとした時、突然明りが一斉に消え全てが闇に包まれた。
・・・え?ちょ・・・何でイキナリ停電してんの!
私は慌てて、魔法で明りを作り出し対処したが、その時には既に誠也(糞教師)の姿はなかった。
ただし、さっきあいつが地面に置いた八咫鏡と八尺瓊勾玉は残されていたので一安心・・・できねぇ!!
あいつ、天叢雲剣を持って逃げやがったのか!!
もう今から追いかけても確実に逃げられるだろうし、下手に追いかけると別の罠が仕掛けられてるかもしれないし・・・ああもう最悪だよ!!
全部取り返して夢華を元気付けようと思ってたのに計画がご破算だよ!
まぁ、全部じゃ無くても二つ取り返したからまだマシだけどさ・・・
きっと、夢華は責任を感じておもいつめちゃうんだろうな・・・どうしよう・・・
そう思いながら、さらなる追跡を諦め帰途につく私であった・・・
そして、後日分かった事ですが、この停電の原因は、名鉄帝都口線から大量の7500系が入線した事により大きな負荷がかかり、変電所どころか、発電所が悲鳴を上げ緊急停止した事が原因だったそうです。
め・い・て・つ・な・に・し・と・る・ん・!
名鉄の嫌がらせが裏目に!
ナンテコッタイ!!