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第7話 体力馬鹿と変電所キラー

◇◇◇夢◇◇◇


もう動けねぇっす・・・てか何時間走らせるんだよ・・・

えー、いま私はどこぞのビルの屋上で大の字になって力尽きております・・・もうね、ゾディークV3の肉体強化で疲れ知らずになってる筈なんですが・・・私の横で同じく大の字になって力尽きてる夢華(脳筋)がそれと同等の身体能力を発揮しやがるとか意味分からんです・・・


夢華

「まさか、最後まで逃げ切るとはな・・・」


「そっちのがバケモノだと思う・・・」


まったく、まるで私がバケモノみたいな言い草じゃないですか?

私の能力はあくまでゾディークV3のお陰で手に入れている物で、本来の能力はあくまで一般人なのですよ・・・そして、そのチート性能の強化に普通に付いてくる方がバケモノだと私は思いますよ。


????

「何やってるんだ?お前ら・・・」


声のした方を確認すると、白い制服を着た愚姉をイケメンにしてみたらこんな感じかなって人が立ってました・・・まさか・・・ね?


夢華

「兄上!なぜここに?」


オイオイ・・・当たりかよ!

とりあえず確認してみるか・・・


「兄?」


夢華

「ああ、紹介する、私の兄の"守崎もりさき 士郎しろう"で、一応海軍少佐だ・・・で、こっちが"守崎 夢"で、SKBE所属の黒剣士らしい。」


士郎

「ふむふむ・・・にしても、夢華の妹みたいにそっくりだな・・・」


私の姿を確認して頷く士郎さん・・・そうなりますよね・・・だって本当にそっくりなんだもん。


士郎

「それより、何で二人とも大の字で寝てるんだ?」


「まぁ・・・色々あって・・・」


夢華

「体力を使い果たして動けん・・・」


士郎

「な・・・何だって!!」


そりゃね・・・妹さんが体力使い果たしてダウンしてたらそうなりますよね・・・でも私のせいじゃないからね!夢華(脳筋)が自爆して私がそれに巻き込まれただけなんだから・・・


士郎

「あの脳筋体力馬鹿の夢華をここまで追い詰める奴が・・・」


そっちかい!!

やっぱり、夢華(脳筋)の体力は底無しで通ってたんですね・・・


夢華

「ああ、脳筋体力馬鹿というのは納得できんが、小職をここまで追い込んだのは夢が始めてだ・・・」


士郎

「そんなバケモノが居たとは・・・やはり世界は広いな・・・」


ワーイ、バケモノ認定頂きました~♪ってコラー!!

私は断じてバケモノじゃないですよ!!あくまで私の武器のゾディークV3の恩恵なんですからね!そこだけはハッキリしとかないとね。


「私は装備で強化してるだけ・・・そっちの体力馬鹿と違う・・・」


夢華

「装備で?そんな事可能なのか?」


士郎

「ああ、SKBEの関係者だったな・・・それなら納得だ。確か同じ黒剣士の守崎 神奈もそんな物を・・・おお守崎って事は奴の妹か?」


何と!こんな所で愚姉との繋がりが・・・

驚きながら頷く私・・・それを見て士郎さんがうんうんと頷き、"確か夢華を自分の妹に良く似てると可愛がってたのに無性に腹が立ったからな・・・"

何でしょう・・・この士郎さん・・・愚姉と同じ超シスコン臭がするのは私だけでしょうか?


士郎

「まぁ、夢だったか・・・夢華と仲良くしてやってくれ、こいつ妹を欲しがってたからな♪」


夢華

「何を言う!こんなヘタレ!!」


「ヘタレ言うな、脳筋!!」


士郎

「取り合えず落ち着け二人とも・・・」


言い合いを始めた私と夢華を制した士郎は、私と夢華の身体をひょいっと担ぎ上げると、そのまま歩き出した。


夢華

「何をする!しばらく休めば動けるから直ぐに降ろせ!!」


「ちょ・・・セクハラだよ!!」


当然私と夢華は真っ赤になって拒絶しておりますが・・・


士郎

「ああ、妹が二人になったみたいで良いわこれ・・・」


このシスコン野郎!!

絶対後でブッ飛ばしてやるからな!!

そう思っていると、一緒に担がれている夢華と目があった・・・どうやら彼女も同じ事を考えていたらしく私が頷くと、意図を察して頷いてくれました。

何だろう、ちょっと彼女と分かり合えた気がする。

そして、シスコン野郎は絶対にブッ飛ばしてやるんだから!!夢華と一緒に!!!



◇◇◇リアン◇◇◇


サウロ

「でんしゃー♪」


リアン

「いや、こいつはキハ8500系と言ってな・・・気動車と言うんだ。」


サウロ

「きどうしゃー♪」


リアン

「そいつはモ6750系だから電車になる・・・」



現在私は帝都口駅に併設されている名鉄用の車輛整備工場に居るのだが・・・

何で私が子守せにゃならんのだ・・・

確かにあのまま天使であるサウロを降ろす訳にはいかないのは分かるが・・・


車輛の改修でスノウはメインシステムが停止しているので動けない・・・

フィロに子守は無理だろう・・・

という訳で、今私は渋々ながらサウロを連れて車輛工場内を見てまわっている。


とは言っても、あるのはほとんど6750系なんだが、何故かサウロはビョンピョン飛び跳ねはしゃいでいる・・・一体何が楽しいんだ?全部同じ車輛だぞ?


サウロ

「でんしゃー♪」


リアン

「また6750系だろ・・・・え?」


私は目を疑った・・・そこに鎮座していたのは変電所キラー名鉄7500系・・・

行き先表示を見ると、"神京"と表示されている・・・ちょっと待て!こんなものを帝国鉄道路線に入れたら、変電所が吹っ飛ぶぞ!!


工場長

「おやどうかなさいましたか?」


リアン

「いや・・・こいつの行き先を見てな・・・」


工場長

「ああ、これはイベント列車いう名の帝国鉄道への嫌がらせですよ♪」


リアン

「やっぱりそうか・・・」


工場長

「ここの所の帝国鉄道側の高慢な振る舞いまるでJR○海のようですからね・・・ここはひとつ我々名鉄車輛の凄さを教えてやろうと思いましてね♪」


凄さというか、酷さじゃないか?

仲悪いんだなぁ・・・帝国鉄道と名鉄って・・・

私はそれ以上考えるのを止めた・・・


サウロ

「かっこいい!」


工場長

「おお判るのかいこの車輛の素晴らしさが!これはねパノラマカーという列車だよ♪ちょっと待ってなさい。」


その後、工場長がサウロのために7500系のミュージックホーンを鳴らしてくれたり、方向幕を動かしてくれたりしてくれ、サウロは御満悦の様子だった・・・純粋に楽しめるって素晴らしい事なんだなぁ・・・。





名鉄は帝国鉄道に変電所キラーを派遣するようです・・・はたして帝国鉄道の変電所はこの危機を乗り越えられるのであろうか?

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