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第3話 温度差

◇◇◇夢華◇◇◇


守崎 夢と別れ小職は天使の捜索を再開している。

ここ最近の活動の活発化と何らかの関連があるはずだと小職は考えている。

しかし、先ほどの天使・・・逃げ足だけは一級品のようだ・・・この私から逃れる事ができる奴はそうは居ない筈なのだが・・・自惚れ過ぎか?


まぁいい、取り合えず駅員に天使を見ていないか確認する事にした・・・


夢華

「すまん・・・先ほどこの辺りで天使を一匹取逃がしてな・・・見た物はおらんか?」


駅員1(名鉄)

「え?見てないっすよ?なぁ・・・」


駅員2(名鉄)

「見てませんねぇ・・・」


駅員1(名鉄)

「それより、その服本物っすか?」


夢華

「見てないのだな・・・分かった・・・」


・・・どうもこの鉄道会社・・・好きになれない・・・

というより、この鉄道会社の敷地に入った瞬間に異世界に来た様な雰囲気になる。

駅員もそうだが、乗客達も緊張感が無い・・・今は天使達の軍団を相手に戦争をしている戦時中であるというのに・・・

更に、この走っている列車だ!形式を6700と言ったか?

この資源が貴重だという最中さなか、空調機全開に昼夜を問わず煌々と照明を付けている。

我が国の運営する帝国鉄道では、資源を無駄にせぬように、使用している車輛の63系は空調気は無し、照明も最低限という資源を無駄にせぬように心がけた仕様となっているのに・・・

確かにSKBE側から直接電力を供給されているからといって、限度と言う物がある!


兵士

「夢華少尉!天使を見たという者が!」


怒り心頭の小職に連れていた兵士の一人が一人の駅員を連れて来た・・・


駅員3(名鉄)

「いやいや、見たというか、コスプレではって言ってるんですが・・・」


兵士

「何を言う!こんな所でそんな恰好をする奴など居ない!」


駅員3(名鉄)

「といった具合で全然とりあってくれないんですよ・・・助けてください」


駅員の言葉に小職は力が抜けた・・・というか怒る気も失せた。

全く、そこでなぜコスプレという発想になるんだ?

今は天使の軍団と戦争状態にあるんだぞ!

まぁ、ここの職員は異世界の者であると聞いた、異世界とはこうも緊張感が欠如しているのか?


夢華

「とりあえず、それを何処で見たのかを教えてほしい・・・」


怒っても仕方ない・・・平常心だ・・・相手は異世界人・・・


駅員3(名鉄)

「確か駅のホームで、次元軌道からの乗り入れ列車"Snow Express"に乗り込んで行きましたね。」


夢華

「な・・・バカ者!何故それを直ぐに報告せんのだ!駅長を呼べ!緊急事態だ!!」


駅員3(名鉄)

「え?何でそんな・・・」


夢華

「良いからさっさとやれ!!」


駅員3(名鉄)

「はいぃぃぃぃ!」


怒鳴り声でようやく駅員が動いた・・・小職の部下だったら今頃殴り飛ばしている所だ・・・


その後、駆け付けた駅長に事情を話し、臨時列車を出して貰い夢達が乗る"Snow Express"を追い掛けた。

そして・・・


夢華

「夢!無事か!!」


列車が帝都口駅で追い付き、停車していた"Snow Express"に駆け込み手近にあった部屋の扉を開けるとそこには・・・


「はーい、サウロ君次はこれね♪」


サウロ

「また女物・・・何でそんなの着せるの?」


天使を着せ替え人形にして締りの無い笑顔を浮かべる夢の姿だった・・・

何かは分からんが、無性に腹立たしかったので、拳骨落としてやったら、少し気分が落ち着いた。


夢華

「取り合えず状況を説明しろ・・・」


小職は静かに言うのであった・・・何だか疲れた。


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