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第66話 明日へ

◇◇◇夢◇◇◇


自動放送

「4番線に停車中の列車は臨時、特別列車"Snow Express"です。先頭1号車からは3号車までは臨時列車、4号車から7号車までは特別列車としての運転です。」


私はサラマド神殿駅に停車中の列車に今乗り込もうとしております。

紗綾と真理とはここでお別れみたいで、見送りに来てくれてました。

ちなみにその横に変態ロリビアン(ヴェネ元帥)がお付きの人と一緒に居ます。

お付きの人が凄い不機嫌で、ロリビアン(ヴェネ元帥)の顔がバンソウコウだらけで不思議に思いましたが、理由を聞いてもの凄く納得です。

どうも、勇輝に裏切られて傷心中だった紗綾を優しく慰めてくれた変態ロリビアンにコロッと逝っちゃったみたいで・・・そのまま、ヴェネ元帥が引き取る方向でお話が纏まったんだとか・・・って事は、お付きの人ってプププ・・・ってな訳で今度も3巴の泥沼展開が容易に想像できそうですね・・・


深く考えちゃダメだと思う・・・紗綾の幸せなんだしね・・・ただ・・・彼女は遠い所へ行ってしまったとしか言えないです。

後、おまけで真理もついてくそうですが、向こうで自分に合った職場を探して貰うのが目的なんだそうです。

何だろう、真理が普通で夢ちゃん安心したよ・・・紗綾のことしっかり頼んだよ、これ以上遠い所へ行かないようにするのも含めて・・・と完全丸投げな私だったりする。


ちなみに、ラタナお姉さんとリトナ君は王宮の色々な後始末に追われていて来れなかったそうな・・・

うーむ、最後にモフモフできなかったのが心残りだ・・・。


駅員

「4番線の列車、間もなくの発車です!ご乗車のお客様はお急ぎください!!」


その放送を聞いて、私は慌てて列車に乗り込んだ。

そして、扉が閉まりそして列車がエンジンを唸らせ動き出し、ゆっくりと見送りの人達が流れて行く・・・

やっぱり、この瞬間はダメだ・・・寂しくなって泣きそうになる・・・

流しが終わり、列車が急加速した・・・駅の景色が流れ砂漠に入った・・・

その時、私の頭にポンっと優しく手の平が乗った。


振り返ると"よ!元気だったか?"ってリアンお姉さんが迎えてくれました。

そうだよね・・・リアンお姉さんも居るしスノウ君もフィロも双子も愚姉も居るんだから、私は独りじゃないんだよね。

そう思ったら何か心を締め付けてた何かが無くなった様に感じた。


後ろ向きに考えても仕方ない、次はどんな世界に行くのかな?

って前向きに考えるのってどうよ?

と考えてたら・・・


リアン

「何かあったのか?何かお前の顔、スッキリしたというか良い顔になってるんだが・・・」


「トラウマ克服・・・」


リアンお姉さんが不思議そうに訪ねて来たので、Vサインして答えてあげました。

そしたら"そっか・・・"って頭なでられました。

恥ずかしいので止めて頂きたいです・・・

それはそうと、次は何処に行くのか聞かなきゃね。


「次の停車駅・・・」


リアン

「ああ、とりあえずこのままターラン通過で次元軌道に入って"大日ノ本帝国口駅"まで直行する予定だ。」


名前を聞いた瞬間私はピンと来た・・・


「もしかして、戦時中の日本みたいな・・・」


リアン

「大体合ってるな、ただSKBEが物資の支援をしまくってるから無茶な戦争に走らなかったがな・・・」


どうやら、戦前の日本が無茶な戦争をせずそのまま継続したバージョンの世界なんだそうです。

何か新旧の技術が入り乱れたカオスな世界みたいで非常に面白いってリアンお姉さんは言ってました。

というのも、敗戦が無かったのと、自動化を嫌う気風のせいで技術の発展が異質な物になり更に大幅に遅れたのが原因なんだとか・・・うんちょっと見てみたい気がする。

ちなみに、この世界は元々エアール多重世界の一部だったものが、分離して誕生した物で、私の元居た世界との共通点もいくつかあるそうです。

もしかして、もう一人の異なる私が居るとか・・・まさかねぇ。


とりあえず、その世界に到着するのが楽しみなのですが、到着までの所要時間なんと42時間ぐらい・・・

長ですねぇ・・・とりあえず自室でネットしながら時間潰しましょうかね。


・・・と、自室に退散しようとしたら、リアンお姉さんに首根っこ掴まれ"グェッ"ってなりました。

何すんの!いくらお姉さんでもそれは無いでしょう!

抗議の目線を送ったら・・・


リアン

「おいおい、蚊帳の外だった可哀そうな姉の私にこれまでの報告は無しかい?」


って言われました。

あ・・・そうだった・・・

リアンお姉さんは、今回の事件はほとんどノータッチだったんだよね・・・

やっぱり、気になってたんだ・・・

でも、本当のお姉さんみたいに私の事を気に掛けてくれてるのは少し嬉しいかも・・・


ただ面白がってるだけの様な気もしますが、きっと私の事を心配してくれてるんだって信じておこう。

と、冗談は置いといて、お姉さんは面白がってるだけでそんな面倒な事しないと思うしね。


という訳で、リアンお姉さんに食堂まで拉致られた私は、今回の出来事を面白可笑しく伝えました。

リアンお姉さんもそんな私のお話を楽しそうに聞いてくれました。

何だか幸せな気持ちで一杯になり、これまでの事がとっても楽しかったと感じられました。


これからの旅は、過去の一部を清算できた私が次の私を見つける旅なんじゃないかな?って思います。

辛い過去と向き合いようやく方を付けた私に怖いもの何て多分無いと思うんですよ。

だから、もっと前向きに頑張ってみようと思います。

・・・まぁ、面倒臭がり屋なのは相変わらずですが・・・前に進んでれば良いんです!

私には明るく、楽しく、愉快で、バカバカしいけど充実した明日が待ってくれているのですから・・・


さて、やりたい放題執筆してきた本作品も遂に66話となりました。

という訳で、ここで夢ちゃんが自分を取り戻すお話を一端区切り次のお話に進みたいと思います。

最初は主人公を務められるか心配だった後ろ向き全開の彼女でしたが、徐々に前向きで少しぶっ飛んだ面白いキャラクターに成長してくれました。

後は夢ちゃんのお姉さんの神奈のふざけきったキャラがとっても大好きだったりします。

こういう、人をバカにしてるのか!って言いたくなるぐらいふざけたキャラって結構良い味出してくれると思いますし、見てて楽しいです。

後、搬送された勇輝と美樹をはじめ今回で一端退場したキャラクターも今後何らかの形で再登場させたいと思ってます。

これにて第1幕の終了です。今まで見てくれた奇特な皆様、本当にありがとうございました。


・・・て言うと終わりっぽいですが、まだまだ続きますよ♪

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