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第64話 修羅場だ!お祭りだ!血祭りだ!

◇◇◇夢◇◇◇


爆発現場に駆け付けると、侵入防止のためのフェンスが吹き飛ばされ、剣やら魔法の杖やらで武装した聖騎士団っぽい格好の団体様がなだれ込んできている真っ最中でした。

・・・とりあえず、これ以上侵入されると面倒なので、ゾディークV3で軽~く薙ぎ払っときます。

ドミノ倒しの如く、面白いぐらいに敵の兵士が吹き飛んでいきます。

まぁ、昔の私なら躊躇して何も出来なかったかもしれませんが、勇輝達を何度かその場のノリと勢いでぬっ殺そうとしたからか、余り敵を傷付ける事に対しての抵抗感が・・・無いとは言いませんが、気にならない程度には薄れていたりします。

しかも何と、血を見ても平気になりましたヤッホーィ♪

・・・という訳で、私は現在絶賛ジェノサイド式無双状態を体験中でございます。

ちなみに、近くにいる紗綾と真理がガチで引いちゃう位良い笑顔になってます。

もしかして私って超ドSだったりするのかな?


紗綾

「ねぇ・・・人の命の価値って知ってる?」


「身内の命は大切・・・他はゴミ・・・」


紗綾

「・・・聞いた私がバカだったわ・・・」


なにそれ?まるで私が血も涙も無い残虐非道な悪役みたいじゃない?

それに、私の価値観はリアンお姉さん仕込みの身内以外は知ったこっちゃ無いスタイルだから、昔の私とは違うのですよ♪

・・・てか、じゃないと生き残れないかもしれないしね。

それより、紗綾と真理の動き悪いよ?相手は人でも、今は敵なんだから躊躇してたら死んじゃうかもよ♪


真理

「夢さん・・・心病み過ぎです!」


・・・何か真理が怒ってる。

確かに、私の倫理観って、かなり良い感じにぶっ壊れてきてるっていう自覚はある。

だけどね・・・それは必要だからそうなったんだと思う。だってさ、私は今邪神を守護する黒剣士なんてやってるし・・・日本人の倫理観のままだったら心の方がぶっ壊れると思う。なら、倫理観の方をぶっ壊した方が私の失う物は少ないと思うんだよね。

それにさ・・・私はヒーローサイドじゃなくてダークサイドなんだから、これ位が丁度良いって思う。


そう考えつつ、草刈り感覚で敵の兵士を次々と真っ二つにしていく私・・・ドン引きする紗綾と真理・・・猫耳フード被ったパーカーワンピ姿の女の子が、巨大な大剣を振り回してるのって・・・かなりシュール?


「黒猫の悪魔的な・・・」


紗綾

「うわぁ・・・」


何さ、何でそんな、可哀そうな娘を見るような眼で私をみるのさ!


真理

「厨二病だよそれ?痛々しいよ?」


「煩い・・・厨二言うな・・・」


そう言われると急に恥ずかしくなってきた・・・

何か顔熱くなってきたし・・・

とりあえず敵の数が減ってきてたので、真理のこめかみをグリグリして照れ隠ししときましょう。

真理が"ごめんなさい!もう言いません!!"って叫んでるけど・・・聞こえんなぁ♪


なんでしょうか・・・緊張感の欠片もありませんね・・・ま、いいか・・・

そんな感じで、緊張感皆無のまま敵の兵士をほぼ全滅させた所で、見覚えのある顔2つを見つけました。


紗綾

「勇輝!!」


真理

「美・・・樹・・・」


紗綾と美樹のリアクションは正反対ですね・・・紗綾は嬉しそうで、真理は怯えてる感じです。

さてと、お二人さん、さっさと終わらせちゃってくださいな♪レッツ他人事


勇輝

「二人とも無事だったのか!」


美樹

「ちょっと勇輝!夢が居るのよ!油断しない!!」


それに気付いた勇輝は紗綾に駆け寄ろうとし、美樹がそれを怒りながら手で制した。

まぁ、私が居るからなんだろうけど、それだけじゃ無いよね?

なぁんかさ、勇輝が紗綾の所に駆け寄ろうとした事に対して怒ってる感じだし・・・

うむ、面白そうだからちょっとつっついてみようかな♪


「仲良いね・・・お二人さん・・・浮気の予感」


紗綾

「へ?夢?今何て?」


はい、紗綾さん一本釣り成功です。というか予想通りのリアクションです。

では、ちょっとバッサバッサ煽ってみましょうかね♪


「勇輝が紗綾に駆け寄ろうとした時・・・美樹が明らかに不機嫌になった・・・非常に臭う・・・」


勇輝

「ちょ・・・ま・・・そんな訳!」


おやおや、図星でしたか♪

これは修羅場の予感ですねぇ・・・夢ちゃんワクワクしてきたぞぉ♪

とりあえずもうひと押ししてみましょうか・・・勇輝君、幼馴染みを失うのはバッドエンドフラグですよ♪


「なぜ動揺するの・・・やっぱり怪しい・・・」


勇輝

「ど・・・動揺なんてしてないし!」


うん、動揺してるね♪何時もと口調違うし、これは完全に黒ですな♪


美樹

「それがどうしたの?私と勇輝は恋人同志よ!」


勇輝

「な・・・ち・・・違うんだ紗綾!」


美樹

「何が違うの?私達"自主規制ピー"までやったじゃない!」


あはははは(笑)

面白いよ!面白過ぎるよ!!美樹が完全暴露しちゃったよ。


紗綾

「そう・・・なんだ・・・」


そして、お約束の如く紗綾は黒いオーラを身に纏い、ワナワナと震えております・・・

てか、笑顔だけど目茶苦茶怖ぇーよ・・・

わーい♪修羅場だぁー♪お祭りだぁー♪血祭りだぁー♪

なんかワクワクしてきたぞぉ・・・

んで、勇輝を挟んで紗綾と美樹が火花を散らす脇で、真理があたふたしております。

後、他の兵士さん達は、頼みの勇者様達が見事なまでに釘付けにされてしまったため、進むに進めない状況となっております。

そんな中、一人の神父みたいな格好のオッサンが、勇輝と美樹を止めるため近付こうしているのが確認できました。

邪魔させる訳ないでしょう!こんな楽しい状況なのに!



・・・てな訳で、勇輝達はほっといて私は跳躍して神父の前に立ちはだかりました。


神父

「退きなさい!今は貴方に構っている時間は・・・」


「それ無理・・・」


とりあえず、出会い頭に急所蹴り一発♪


神父

「ごはぁ・・・な・・・ひれつな・・・」


神父は蹲ってプルプル震えた状態で動けなくなりました・・・多分潰れてないと思う・・・

保証はできんけど・・・

んで、他の兵士さん達が神父を助けるために矢を射かけて来たんだけど・・・

神父の首を掴んで持ち上げ盾にしてみました。

見事なハリネズミ状態になった神父さんは絶命し、兵士さんは唖然とした状態で固まり動けなくなり・・・

面倒ですが、私がついででお掃除しときました。

命の重み?身内以外の命はHeヘリウムよりも軽いのですよ♪

あと、怨むなら、見事なまでに私に一本釣りされた間抜けな勇輝達にしてくださいね。

決して私を逆恨みするのは止めて頂きたいです。

それはそうと、勇輝達ですが、相変わらず紗綾と美樹が火花を散らしております。


どうなるかな?どうなるかな?


真理

「と・・・とりあえずおちつこ・・・」


美樹

「真理は引っ込んでて!」


真理

「ひっ!」


何とか二人を止めようとした真理でしたが、美樹の一喝で怯えて縮こまってしまいました・・・

要らん事するから・・・


美樹

「で・・・元彼もとかのさんが一体何の用なの?」


うわぁ・・・露骨に煽ってるよ・・・


紗綾

「貴方には聞いてない!私は勇輝君に聞いてるの!さっきの本当なの?」


勇輝

「いや・・・その・・・」


美樹

「ハッキリ言ってやりなさい!もう貴方は用済みだって!」


紗綾

「だから!貴方には聞いてない!!邪魔しないで!!」


いやぁ・・・何と言うか・・・見事なまでのテンプレートな修羅場ですねぇ・・・

ただ・・・そろそろ飽きて来たので終わらせましょうかね・・・


私は、紗綾の元に歩み寄ると、服をグイグイと引っ張る。

まぁ、本当は肩をポンポンしたかったんだけど私は小学生体系だから仕方がない。


紗綾が私の方を見・・・てか雰囲気怖いです・・・が、そこを堪えて"そろそろ殺っていい?"って聞いてみたら、凄い殺気のこもった笑顔で"うん♪殺っちゃって!あの二股最低男と泥棒最低女"って答えてくれた・・・

だから、その笑顔怖いから・・・


まぁ、それは置いといて・・・紗綾からのOK頂きました・・・

後は真理ですが・・・隅っこで体育座りしてガタガタ震えております・・・

うん、OKって事で良いかな?


「わかった・・・どれぐらい殺ればいい?」


紗綾

「生まれて来た事を後悔する位・・・」


怖っ!紗綾がついにキレた?

まぁ・・・私の生前の記憶では勇輝と幼馴染で仲良かったからねぇ・・・

それが、見事な寝取られコースなんて・・・キレるわなぁ・・・

よし!今日の夢ちゃんは殺る気満々だから頑張っちゃうぞぉ♪


そして私は、無言でゾディークV3を構えた。

その横で、紗綾もブラディアンαを構えておりました。

フムフム、初の共闘って事ですかね・・・とはいえ、それが浮気制裁とか悲しい限りでございます。

・・・ま、いっか・・・


てな感じで、私と紗綾は勇輝達に襲い掛かるのであった・・・

シリアス?そんなもんは無ぇよ!!

モブの命軽っ!モブの命軽っ!!

モブさん達の宿命なのかもしれません・・・

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