表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
53/135

第51話 製作時間は10分

◇◇◇夢◇◇◇


フィロ

「こらーつんつんするなー」


私は美樹と真理を起こして、そのまま2人を連れて食堂車に移動しました。

そして、約束の時間までまだかなり時間があるので、テーブルの上で日向ぼっこしてたフィロを捕まえて遊んでおります。

可愛い生き物1号の破壊力は絶大で、紗綾と真理も夢中になっております。

やっぱり、癒しって大事だよね♪


そうしていると、食堂車の扉がガチャリと開き、双子達が入ってきました。

食堂車のテーブルは本来4人掛けなのですが、一時的にレイアウトが変更され、会食用の配置になっているので、座る場所には困りません。


ラズロット

「待たせたですか?」


「フィロと遊んでた・・・問題無い。」


リズロット

「ほうほう、折角だから、甘いもの食べながら話すのだ♪」


双子達は、私にそう声をかけると、自分達専用の席に着いた。・・・が、何で双子同士の席ってあんなに近いの?もしかして二人だけの時は禁断の・・・


ラズロット

「それ以上失礼な想像したら、机の横通る度に必ず足の小指ぶつける呪いかけるですよ♪」


なにそれ、地味に凶悪な呪い・・・

1日に何回悶絶せにゃならんのか分からんよ?

まぁ、そんな事より紗綾と真理の紹介・・・


リズロット

「神槍ロンギニスを持ってる方が〃秋月 紗綾〃たん、聖杖ホーリークロスを持ってる方が〃西野 真理〃たんというのは知ってるのだ。」


ラズロット

「この特別列車の客人に迎えるにあたって、調べさせて貰ったのです♪方法は夢たんに聞くと良いのです♪」


何か、私に説明プリーズな空気だよ?紗綾と真理がめっちゃこっち見てるし・・・喋るのメンドイです。


ラズロット

「夢たん!がんばー♪」


話振ったあんたが言うなよ!

まぁ、抗議したところで更に遊ばれそうだから素直に説明するけどさ・・・メンドイけど


「この双子達は、邪神様で心読むから気をつけて・・・」


紗綾

「え?」


真理

「ふぇ?」


ハイ、お約束通りのリアクションありがとうございます。お二人とも見事に固まっておられます。

そりゃねぇ、〃実は考えてる事が筒抜けでした♪てへ〃なんて言われたら普通の人ならそうなるさ。

私みたいに、便利って思う人は希少種だと思う訳よね。

んで、双子達は既に二人の心を呼んでどういう人物かを既に知っていた訳です。

では何故、双子達は二人と話をしたいと言い出したのでしょうか?

答えは簡単、お二人のこの硬直リアクションが見たかっただけかと思われます。

ホント性格悪いなコイツら・・・


ラズロット

「むぅ!〃夢たんだけ〃には言われたく無いのです!」


リズロット

「〃性悪キャラの夢たん〃にはの♪」


わーい、この双子おもいっきりぶん殴りたい♪

と、このままじゃ話が進まないので隣で固まっている真理のほっぺをぷにぷにして元に戻します。


真理

「あ・・・ゆめ・・・ってどういう事なの?どういう事なの?ねぇ、夢!」


復活するなり私の両肩を掴んでゆさゆさと・・・

えーと、パニックに陥ってるのは解りますが・・・地味に辛いです。

とりあえず落ち着けと言わんばかりに、おでこにチョップ喰らわして黙らせました。

何かおでこ押さえて痛がってますが気にしない方向で行きましょう。


さてさて、紗綾の方は・・・自動復旧しておりました。意外と適応性高いのかも・・・お前が言うなとかは言わせませんよ♪


紗綾

「邪神様って事は、私達が倒すつもりだった相手って事なの?こんなちっこい子が?」


おいおい、超絶に失礼極まりないぞ紗綾・・・

ちなみに、双子達よりは私の身長は大きいが、ちっこいとか・・・私にケンカ売ってるんだな?遠回しに私が小学生体型だとバカにしやがったな!チクショウメー!


紗綾

「こんな小さな子斬れないよ・・・やっぱり私に勇者は無理っていうか、邪神でその格好は予想外だったわ・・・」


もうやめて!夢ちゃんの精神力はもうゼロですよ!某テーブルゲームなら昏倒状態で戦闘不能状態ですよ!小学生体型は気にしてるんだから触れないで頂きたいです!


リズロット

「そいえば、夢たん何でグッタリしてるのだ?」


絶対に知ってて言ってるだろ!

その悪意に満ちた笑顔がその証拠だ!


ラズロット

「それより二人に渡す物があるのです♪」


リズロット

「ささやかなプレゼントなのだ♪」


何かスルーされた・・・

まぁ、良いけどさ・・・

んで、ラズは槍の形をしたペンダントを紗綾に、リズは杖の形をしたペンダントを真理にそれぞれ渡した。

多分、私のゾディークV3と同じで念じると武器になるのだろう。

そういえば、二人の武器の件を相談したのはさっき・・・ってことはこの短時間に創った?


ラズロット

「製作時間10分の突貫工事なのです♪」


リズロット

「でも、元々持ってた武器よりは高性能なのだ♪」


ちょっと待て!二人が持ってた武器は十字教会サイドでは伝説の武器って事はさっきの雑談で確認済み・・・

その伝説の武器を超えるものをたった10分で製作とかおかしすぎるだろ?


そんな私の心のツッコミは無視され、得意気な双子達の解説コーナーがはじまった。


まず、紗綾が貰ったのは魔槍〃ブラディアンα〃といって、相手の生命力と精神力を奪う力があるそうな・・・後はゾデークシリーズとは異なり自動強化がつくだけで、アクションサポートと万能術式回路は省略されているらしい。

本当に戦士特化形だねぇ・・・

次に、真理が貰ったのは邪杖〃ソルブレックEX〃と言って、指定した相手の精神力を吸い取る空間結界を展開する力を持ち、魔法使いの強い味方となる武器です。

なお、ゾデークシリーズと同等の万能術式回路を持っていますが、自動強化とアクションサポートが省略されているそうな。

魔法使いっぽいねぇ・・・

でもさ、感想を言わせて貰うと、ゾデークシリーズの劣化版って感じかな・・・というよりは、ゾデークシリーズが万能過ぎな気がする。

そして、何より武器の名前ふざけすぎ!

ゾデークV3の時も大概だと思ってたけどさ、α(アルファ)とかEXエクスとか、合体ロボじゃ無いんだからとツッコミたくなるのは私だけだろうか?


ラズロット

「5人揃ったら武器を合体させてからの必殺技考えるのです♪」


リズロット

「浪漫イッパイなのだ♪」


やるつもりだったんかい!

何かもう、この双子達の行動理念は9割がギャグだと思う。

てか、何が悲しくて戦隊モノをやらにゃならんのですか?しかも全員女だし・・・とりあえず落ち着いて、今の人数を数えてみる・・・

私、愚姉、紗綾、真理・・・4人でリーチ掛かってるよ!恥ずかしい合体必殺技とか絶対やりたくないんですけど・・・


ラズロット

「夢たんがレッドで、神奈たんがブラック・・・」


リズロット

「紗綾たんがグリーンで、真理たんがピンク・・・」


聞いちゃいねぇ!しかもめちゃくちゃ不穏な事言ってるし!ねぇ、ちゃと聞いて私の心の声!

絶対やらないからね!


紗綾

「夢どうしたの?顔色悪いよ?」


真理

「どこか具合が悪いとか?」


そして、迫る危機に気付かないお二人さん・・・もうちょっと危機感持とうよ!

もう良いや、5人揃っても絶対に断固拒否してやるから!

そう心に誓っていると、


リアン

「スノウ!緊急の救援要請だ!この先で列車が火災事故を起こしたらしい!」


リアンお姉さんが、普段は見せない慌てた様子で食堂車に飛び込んで来た。

その様子からけっこうヤバイ状況だという事が推測できる。

話からすると、この先で列車の火災事故が発生したみたいだけど・・・これで燃えたのがキハ183のHETだったらギャグだよね。


そんな呑気な事を考えつつ、慌ただしくなる様子を見つめる私なのであった。

まぁ、そこまで行かないと私は何にもできないしね・・・


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ