第18話 双子
幼女R
「って事で、そのゾディークV3の凄さが理解出来たですか?」
幼女二人が、楽しそうに私のゾディークV3の解説をしてくれてますが・・・正直内容がマニアック過ぎて全く話に付いていけてない。
だってさ、ド素人の私が魔法金属の作り方とか、術式回路の組み方なんて理解出来るわけ無いじゃない。
・・・まぁ、何となーく凄いんだなぁって事は解ったけどね。
後は、今私が使っているのは第1形態から魔力を込めると第2形態の大剣になる様で、実際にやってみたら、某黒い剣士さんも真っ青な、巨大な剣に変形しました。
しかも、第1形態と同じ物理法則無視して軽々振り回せるようで・・・真面目に訓練をしている剣士の方々に謝りたいです、ホントに・・・
変形する刀身は、武器の中の異空間に収納されている追加用の刀身を魔力転送してるだけなんだそうです。
当然、高密度ウラルコンの強化ミスリル合金コートの刀身が増加する事で、破壊力も桁違いになり、装甲車を軽々と真っ二つにできるそうな・・・そろそろ人間辞めれそうな気がする。
まぁ、この剣があってなんだけどね。
そう思いながら、私はカップの中に入っている液体をぐびっと・・・
これは、幼女の一人が持ってきたカルーアというお酒を牛乳で割った物が入っている。
アルコール風味のカフェオレみたいでとても美味しいので、結構な勢いで飲んでいる。
ちなみに双子達は、カルーアをロックで飲んでいる。
一応私も少し飲ませて貰ったが、一口飲んだだけで殺人的な甘さに悶絶した。
あれは、飲んじゃいけない飲み物だと思う。
幼女L
「むぅ・・・カルーアを牛乳で割るのは邪道なのだ!」
言ってる意味が解りません。
てか、人の心読むんじゃありません。
あんまり酷いと、グロ画像の攻性防壁仕掛けちゃうよ♪
幼女R
「脳ミソが美味しく焼けちゃうですね♪」
幼女L
「美味しく焼けました♪」
コイツら、改める気はないようだ・・・
とは言っても、脳ミソネタが出てくる時点で、グロ画像の意味は無さそうである。
それはそうと、コイツら何しに来たんだよ?
てか、前も同じ事考えなかったっけ?
幼女L
「おお、やっと思い出したのだ♪」
絶対わざとやってるよね君達・・・
幼女R&L
「うん♪」
殴って良いよね?
幼女R
「まぁまぁ、ちょっとからかっただけなのです♪」
幼女L
「広い心で受け止めるのだ♪」
ああ、これって気にすればする程、相手のペースにはまって泥沼化するやつだよね・・・
ようし解った、徹底的にスルーしてやる!
・・・って思った瞬間、私の目に飛び込んだのは、変顔をしながらムカつくポーズをとる双子の姿だった・・・
スルー・・・出来るわけ無いでしょ!
思わず頭に拳骨落としちゃったよ・・・しかもコイツらの頭、滅茶苦茶固いし!
悶絶して転げ回ったさ!手首グキッって逝ったし・・・ああ、笑った奴は全員熱湯コマーシャルごっこすれば良いと思うよ。
その後も、私は散々双子に遊ばれた挙げ句に、結局何の目的でコイツらが来たのか聞けずに、朝を迎えた。
しかも、全然寝た気がしないし・・・最悪だ。
あの双子、次会ったらギャフンと言わせてやる!
と思いつつ、まだ列車が到着するまでには時間がありそうなので、そのまま二度寝する事にする。