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第30話 勇者様御一行、再び・・・

◇◇◇夢◇◇◇


現在私達は、交代で見張りをしながら就寝中でございます。

ちなみに、現在はエレナさんが見張りに付いておりますが・・・ここで問題がひとつ・・・


「ねぇ・・・夢華?なんでくっついて来るの?」


夢華

「そ・・・その・・・さっきみたいに蜘蛛が出ると・・・嫌かなと・・・」


そうです・・・こいつ蜘蛛にビビって私にくっついた状態で就寝しようとしやがってます・・・

だから私は百合では無いと何度も言っているでしょう!


「取り合えず・・・離れて寝ようか?」


夢華

「い・・・嫌だ!!そんな怖い事出来る訳無いだろ!!」


いつもの勇敢さが微塵も感じられないビビりっぷりです・・・

まぁ・・・静かにしてると、洞窟の何処からかカサカサ音がするからねぇ・・・しかも複数形・・・

遠くっぽいし、今はエレナさんが見張り付いてるから、近付く前に何とかできると思うけどねぇ・・・



その時・・・


"カツンカツン"という明らかに靴を履いた人間が歩く足音が遠くの方から近付いて来るのが聞こえました。


エレナ

「二人とも起きて、向こうの方に明りが見える!」


エレナさんの声を合図に私と夢華は動きだします。

この距離なら人が動いている様子は見えないので、今まで明りに使っていたランプはそのままに、物陰に逃げ込みます。


勇輝

「あれ?誰も居ない・・・おかしいな」


美樹

「油断しないで・・・この辺りに隠れてると思うから・・・」


しばらくして、足音の正体が現れました・・・やっぱり勇輝と美樹でした。

私は、しがみ付いてる夢華を身体から引きはがすと、勇輝に向かって一気に跳躍し斬りか掛りました。


勇輝

「な・・・ゆめ!!」


"ガキィンッ"という金属がぶつかる音と共に、勇輝が何とかそれを剣で受け止めるますが、問題ありません私は直ぐに横に飛び退きます。

そこへ後ろの夢華が闘気でコーティングした銃弾をばら撒きました。


"スドドドドド"という爆発音と共に勇輝が土煙に包まれましたが、数秒後無傷でその中から現れました。


美樹

「夢が・・・二人?どういう事なの?」


美樹の障壁が防いだ様です。本当に厄介な・・・この前の時より連携が上手くなってるし・・・

まぁ、何とかなるレベルだから良いんだけどね・・・それより、耳長族の人達になぜあんな酷い事をしたのかを小一時間問い詰めなければいけません。


「ねぇ・・・耳長族の人達になんであんな事したの?」


勇輝

「何を言っているだい?あいつ等は邪悪な存在・・・殺されて当然なんだよ?」


オイ!それ本気で言ってるの?RPGのモンスターを倒す感覚で集落の人達を皆殺しにしたって事?

確かに私も色々虐殺してますが、それはちゃんとした理由があり、命を奪う行為だと理解して行ってます。

しかし、勇輝達の場合は違います。

邪悪な種族だから殺さなきゃという非常にゲーム的な理由です。


エレナ

「そんな理由で私のお父さんやお母さんを?ふざけないでよ!」


あ、エレナも怒った・・・当然だよね。

そんな下らない理由で大切な家族殺されたらねぇ・・・エレナのお父さんとっても親切だったし、エレナの事を大切に思ってるみたいだし、お母さんもとっても優しい感じの人だったしね。

私の親とは大違いです。羨ましい・・・


美樹

「あら、ここにも・・・耳長族は邪悪なる存在だから滅ぼさないとね。」


美樹が魔法の矢を放とうとしたが、夢華が杖に銃弾を当てそれを妨害した。


夢華

「させる訳が無いだろう?エレナは私達の仲間だ!」


そして、夢華も少しキレ気味のご様子・・・

確かに曲がった事が嫌いな娘だからねぇ、夢華は・・・


美樹

「ねぇ・・・貴方夢じゃないわね?夢がこんなに真面目な筈がないし・・・」


し・・・失礼な!いつも真面目な夢ちゃんに大して何て事を!!

ちなみに"どこが真面目なの?"って思った人は、北極海で遠泳してくると良いよ。


夢華

「私は夢華だ!あまり親友を馬鹿にしないでもらいたいな・・・非常に不愉快だ!」


なんか嬉しいけど恥かしいから止めて!

何でそんな恥かしい事平然と言えるんよ!まったく・・・とりあえず、勇輝と美樹に連携されると厄介なので、受け持ちを決めて連携できない様に裁ち回るようにしましょう。


「夢華・・・」


夢華

「何だ?」


「真面目系バカと性悪女、どっちがいい?」


美樹

「誰が性悪だ!!このヒキコモリ!!」


「誰がヒキコモリだ!このビッチ女!!紗綾に刺されるってどんな気持ち?ねぇどんな気持ち?」


美樹

「もういい・・・鬱女は死ね!!」


何か、自動的に美樹が私にロックオンしたみたいだね。

それなら、トドメに一言・・・


「あれ?キレちゃったの?ねぇキレちゃったの?やだぁ・・・(笑)」


美樹

「ぜ・・・絶対に殺す!!」


よし!これで美樹は私が担当するのに決定・・・夢華が呆れてるけど気にしない気にしない♪

私は完全にキレた美樹の魔法を避けてからかうのに忙しいのです。

ちなみに、勇輝は夢華と睨み合いしてるみたいなので、こっちには手を出せないですね。

OK!後はエレナさんが私と夢華がそれぞれ釘付けにしてる相手を弓で狙撃してくれればと・・・


思ってる矢先に、美樹の右腕に矢が刺さり、その拍子に持っていた杖を落としてくれました。

美樹は動揺したため、一瞬動きが止まり、当然私はそのチャンスを逃しません。

ゾディークV3で胸を一突き!絶対助からない大穴を開けてあげ・・・


ようとした瞬間、周囲がまばゆい光に包まれ、それが収まった時には美樹の姿も勇輝の姿も消えていました。


多分大天使の誰かが助けたんでしょうね。

全く、リセット感覚で大天使を使うのは止めて頂きたいものです。

本当に今度こそ殺れたと思ったのに残念です。面倒事の芽は早めに摘み取りたいのですがね・・・

うーん、やっぱりあっけなかったかな・・・

もう少し夢華を活躍させたかったと少し反省・・・

そろそろ百合タグを本当につけようかな・・・

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