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第22話 国の再建

◇◇◇夢◇◇◇


王都への挨拶回りから1カ月くらいが経ちました。

魔都ブリアデスはSKBEの支援を受けながら近代化工事が急ピッチで進められております。

んで、ラズとリズは面白がってそのままこの国の再建を手伝う方向になりました・・・

当然私も巻添えです・・・時間外労働イクナイ・・・


それはさておき、魔都ブリアデスを首都とした国は"ブリアデス王国"という名前となり、ラスティーがブリアデスⅡ世として王座に付きました。

うん、念願叶って良かったね・・・って言いたいんだけど、色々とこの国は問題を抱えておる様です。


というのも、前魔王軍の統制は魔王の圧倒的な力があってこそのモノで、今のラスティーにそれを成す力はありません。

ではどうなるか・・・かつて魔王軍として統率されていた勢力が分裂する結果となりました。

まぁ、戦国時代みたいな国取り合戦にはならなかったみたいなのでまだマシなのかな・・・


と言う訳で、当面の課題は離反してしまった旧魔王軍に参加していた勢力を説得して傘下に加え領域内の安定を図る事みたいです。


あ、そうそう陽菜なんだけど、あの後元の世界行きの列車に乗って旅立って行ったよ。

ようやく帰れるって涙流しながら話してたけど、そんなに帰りたいものなのかな・・・私は二度と帰りたくないんだけどね。

その他、不穏な情報も幾つか入ってきてます。

えとこの前の砂漠の世界"ターラン"で紗綾にフルボッコにされた勇輝と美樹ですが、収容先の病院から逃走し行方不明になってるそうです。

面倒だなぁ・・・絶対また何かしかけて来る感じだよこれ・・・

後、大日ノ本帝国で私や夢華に酷い事した糞教師の誠也も護送中に逃走し行方不明と・・・何してくれてるの!


よりにもよって私と夢華のトラウマを解き放つとかホント止めて!

二度と会いたくない相手なんだからさぁ・・・



そんで、今私は夢華と一緒にトラックの荷台に乗って移動中です。

行き先は魔界の森と呼ばれる広大な森林地帯で、一見林業が盛んな地位かと思いきや魔物や魔獣が徘徊する超危険地帯みたいです。おい!何て所に派遣してくれてるのって怒ったけど"面白いから"の一言で片付けられましたよこん畜生!!

絶対どっかで観察してると思うよあの双子・・・


んで、今回の目的はズバリ、この魔界の森に住む耳長族って呼ばれる種族との交渉です。

ちなみに、必要以上に刺激を与えない様にするために、このトラックは森の入口まで、んでそこから夢華と私だけで森に入る感じになるそうな・・・ブラック企業なのでしょうか?


夢華

「どうしたんだ夢?難しい顔して・・・」


「ブラック企業について考えてた・・・」


夢華

「なんだそれ?」


まぁ、夢華はもっと酷いブラック軍隊所属だったよね・・・

ならこれくらいの無茶振りは普通だよね。

でもまぁ・・・ファンタジー世界の冒険らしくなってきたから良いかな・・・


しばらく進むとトラックは森の近くにある村で私と夢華を降ろして帰って行ってしまった。

"帰りは電話しろって"・・・お使い感覚で言わないで頂きたい・・・


んで、渋々森に向かって歩き出した私でしたが・・・


夢華

「おい待て、そのまま森に入るつもりか?」


何か夢華に止められた。


夢華

「こういう場合は、現地の者に案内を頼むなりこの先に関する情報を集めたりするんだ。」


「確かに・・・」


言われてみればそうだよね。

このまま何の準備もせずに突っ込んで行って、エライ目に遭うかもしれないしね。

特に耳長族って閉鎖的って言ってたっけ・・・って事は森の中には彼等が仕掛けた侵入者排除用の罠が大量にある可能性もあるしね。


夢華

「とりあえず我々はブリアデス王国の使者となる・・・ならこの村長に話をしてみるのが良いんじゃないかな・・・」


「うん・・・そだね。」


お約束だよね。

もしかしたら、耳長族との微妙な繋がりがあるかもしれないしね。

そうと決まれば、この村の村長さんに会いに行ってみましょうかね。

これからはしばらく魔の領域でのお話になります。

ちなみにフィーロス王国は王都の復興のためしばらく動けなくなっています。

人間達の同盟の中核が動けないため魔の領域への侵攻を行うのは不可能、その間に何とか魔王を失い空中分解した魔王軍を再建したいというのがラスティーの狙いでしょう。

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