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第13話 妖刀"黒風1号"

◇◇◇陽菜◇◇◇


こいつら・・・イカレてる・・・

本当に真正面から突撃しやがった・・・現在進行形で王国の兵士達が次々と弾き飛ばされている。

それに、私が昨日貰った大太刀(黒風1号)・・・使ってみてその恐ろしい性能・・・いやチート性能を理解した。

私が使っていた伝説の武器なんて足元にも及ばない・・・持つ者全てを鬼神に変える秘密兵器と言っても良い。

相手が剣で私の一太刀を受けたとしても、何の抵抗も感じず次の瞬間にその剣ごと真っ二つにできてしまう。

しかも、一撃一撃が非常に重く、受け流そうとした者は、その一撃の重さに耐え切れず弾き飛ばされる。

そして一人、また一人と斬り捨てる度に、心に掛っていた靄が晴れて行く様な清々しい気持ちだ。

そうだ、こいつ等は私を散々利用した挙句にゴミの様に切り捨てた奴等なんだ・・・何の躊躇も必要ない!このまま国王と神官も切り刻んで断罪してやる!!



◇◇◇夢◇◇◇


陽菜

「・・・楽しい・・・楽しいよこれ!!死んじゃえ!みんな死んじゃえ!!アハハハハハハ」


何でしょう・・・陽菜さんが絶賛暴走中でございます・・・まぁ・・・色々溜まってたのは分かるけど・・・分かるけどさぁ・・・


夢華

「なぁ・・・邪神・・・アレ大丈夫なのか?」


やっぱり夢華もそう思ったよね・・・どう見てもあれ正気の人の眼じゃないし・・・強いて言うなら人斬り?とにかくヤヴァイ感が全開でございます。


ラズロット

「夢華たん、妖刀が何故生まれるか知ってるですか?」


夢華

「何を言っている!これとは関係が・・・」


リズロット

「大有りなのだ♪」


ほうほう、妖刀が生まれる理由とな?

私のイメージだと、呪われてるから妖刀って認識なんだけど・・・


「呪われてる?」


夢華

「それだと思うんだが・・・」


ラズロット

「それは違うのです・・・妖刀自体が呪われている事はまず無いのです・・・」


え?そうなの?呪いで人を斬りたくなるのかと思ってたよ。


リズロット

「それじゃぁ二人に質問なのだ・・・もし、とっても高性能な道具を手に入れたら使ってみたくならないかの?


ラズロット

「使ってみたらとっても便利だったら・・・もっと使いたくならないかの?」


夢華

「そうなると思うが・・・それとあの陽菜の暴走は何の関係が?」


ああ、そう言う事か・・・


「陽菜さん・・・チート武器を使ってみたら高性能過ぎて楽しくなっちゃった?」


夢華

「な・・・」


ラズロット

「正解なのです♪」


なるほどね・・・異世界トリップでお約束のチート武器貰って無双して気持ち良くなっちゃうやつね・・・確かに私も黒龍フィロンで楽しく殺戮してたから何となく分かるわぁ・・・


・・・でもさ、それにしたってあの豹変ぶりは酷過ぎない?

アレか?今まで溜まってた分が一気に爆発した的な・・・


リズロット

「夢たん大正解なのだ♪今まで相当溜め込んでたからついでに発散してもらうのだ♪」


ラズロット

「陽菜たんの為を思っての行動なのです♪」


うん、絶対ちがうよね。だってさ・・・凄い笑顔がキラキラしてるよこの二人・・・

絶対"これ面白そう"とか思ってやった結果だよね?


夢華

「なんだかなぁ・・・」


夢華が呆れてるよ・・・だからこの前も教えたじゃん!お宅の神皇様とうちの邪神様を一緒に考えてると疲れるだけだよって・・・ホントこいつ等人の事考えずに自分たちの楽しみ優先しやがるから・・・

でもさ・・・普通ココまで酷い豹変しないと思うんだけどさぁ・・・


ラズロット

「それがもう一人居るのです♪」


え?そうなの?そんな危険なのがもう一人居るんだ・・・ってオイ!何で愚姉を見てるんだよ・・・


リズロット

「神奈たんに初代ゾディークを渡した時も酷かったのだ・・・」


神奈

「ちょ・・・ちょっとそれヤメテ!!私の黒歴史なんだから!!」


ほほう・・・黒歴史とな?

愚姉よ・・・こういう言葉を聞いた事は無いかい?


「黒歴史は、イジる為に存在する・・・」


・・・てな訳で、話して下さいな邪神様♪


ラズロット

「夢たんは鬼なのです・・・」


リズロット

「少しは人の痛みを知った方が良いのだ・・・」


えっと・・・貴方達にだけは言われたく無い言葉です。

とまぁ、陽菜が雑魚兵士をラッセルラッセルしてるので、その間に双子達が愚姉の黒歴史を大公開してくれました。愚姉が終始涙目になりながら必死に話を止めさせようとしてましたが気にする必要はありません。そう、私が知りたいから!!


愚姉は、初代ゾディークを受け取るとしばらくの間"オレ最強房"的な感じになっていた様です。

何と痛々しい・・・そして自分の痛さに気付くまでの数か月間、痛々しい行動に行動を重ね否定しようのない黒歴史を完成させたそうな・・・

もうね・・・愚姉・・・いっぺん頭の中水洗いした方が良いよって思いました。

行動がさ、自分をダースベイダーか何かと勘違いしてるんだよね・・・お前そんなにカッコ良くないから・・・ワロス・・・一時は変なマスク付けてたとか・・・痛いわぁ・・・痛いわぁ・・・もうあの痛元帥閣下並の痛さだよ・・・自覚してる?愚姉・・・

あ・・・そっか・・・自覚したから黒歴史なんだよね・・・ゴメン私が悪かったわ。


んで、夢華が引き攣った顔になって・・・サウロ君の耳は私が手で塞いだよ・・・今後の人格形成に悪影響を及ぼしたらいけないしね。有害な情報からはしっかりと守ってあげないとね♪

そして、愚姉はと言うと・・・知られたくない黒歴史大公開のショックでOrzの姿勢で真っ白になっております。


「ねぇ・・・一人戦闘不能・・・」


ラズロット

「意外と折れないから大丈夫なのです♪」


リズロット

「神奈たんは鋼のメンタルなのです♪」


ああ、なるほどね・・・それは私も知ってる・・・この愚姉の心が折れるという事態が全く想像できない位に頑丈なメンタルだしね・・・本当に、豆腐メンタルな私としては羨ましい限りです。


と、無駄話してたら、陽菜のラッセル作業がひと段落して沢山居た雑魚兵士が全てセパレートミートになっておりました・・・このグロ光景・・・ちょっと前の私だったら絶対卒倒してたわぁ・・・慣れって怖いね。

そんで、陽菜なんですけど・・・メッチャひと仕事終えた感漂う良い笑顔でした・・・元の世界に帰ってからちゃんと社会復帰できるかが非常に心配です。

私もそうなんだけど、もし元の世界で生活したら絶対うっかりっちゃいそうな気がするんですよね・・・だってさ、最近それが日常になりつつ・・・うーん私も危険人物なのか?


???

「何してるんだ!陽菜!!」


私が考え込んでいると、熊みたいな大男の騎士を先頭に、スレンダー騎士とチャライ魔法使いの3人がこっちに向かって走って来るのが見えました。

見るからにこの3人が陽菜の言っていた監視役兼お仲間の方々のようですね。

さてさて、ぬっ殺すなら手伝いますよ♪


そう思いながら私はゾディークV3を構えた。

夢華も銃剣を構え、愚姉もorzの姿勢から立ち直り初代ゾディークを構えた。


ラズティーと双子達は後ろに下がり何もしない様です。

まぁ、今回は新魔王のラスティーの挨拶がメインだもんね。

顔見せだけの方が相手が勝手に過大評価して怖がってくれるもんね・・・納得。

そう言う事なら・・・私が後ろに下がった3人を護るように移動すると他の3人も私に合わせて陣形を組んだ・・・ザックリ陣形だけど良いんでない?でも折角だからインペリ○ルクロス・・・

だがしかし、一人足りない・・・残念でなりません。


なぜだぁ!!なぜ双子に出会うと皆変なキャラになってしまうんだ!!

仕様なのか?これは仕様なのか?!

あの真面目キャラだった陽菜さんは一体何処に行ってしまったのか・・・

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