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ログ・ホライズン A's  作者: 椿
5/17

~彼女と茶会と銀の世界~

あくまでも二次創作小説ですので、原作と少し違う部分も御座います。

申し訳ありませんが、ご了承のほどよろしくお願いします。

 その日もいつものようにエルダーテイルをプレイしていたシロエは、ログインしたカナミに呼ばれ、合流したのだが。


「ねぇシロ君。アイスランドに行こう♪」

「イベントですか?。それともレイド?」

「白夜が見に行きたい♪」

「え?·····」

「考えるのはシロ君の仕事でしょ♪」

「いや、だからって···。急にアイスランドの白夜が見たいだなんて言われて····」

「だぁってぇ~。見たくなっちゃったんだもん♪

 私夢見る人♪。シロ君叶える人♪。でしょ♪」

「て·····言われても···」


 笑顔で指を指され、さらっと押し付けられたシロエ。まあ、このくらいなら何とか出来るかも知れないので。一応調べてみるよ、とシロエはカナミに返事を返す。


「うん♪。楽しみにしてるね♪」

「余り期待はしないでください···」




          《~彼女(カナミ)茶会(みんな)銀の世界(アイスランド)~》




 引き受けたシロエは。まず、wikiで情報収集を行い。アイスランド方面で開催されるレイド情報がないか、運営サイトのイベントスケジュールを覗くなど。カナミの無茶ぶりに応えようと必死に調べる。しかし思うように行かなくて悩み始めた頃。その情報は舞い込んで来た。


「それは本当ですか♪。ええ··あ!、メモ取るんで少し待って貰えますか?。

 ええ。成る程・・・。分かりました。ありがとうございます♪」


 海外サーバーを流れ流れて冒険するあるギルドの友人から教えて貰った情報により。アイスランド地方のイベントの1つで、<耀く世界>という名前のイベントで、白夜を観ることができるらしい。シロエはその情報を元にスケジュールを作成し。カナミ以外のメンバー達にメールで送信する。後日···皆の意見を聞き。参加してくれる人達の予定を合わせるためにスケジュールの修正と調整を行い。皆の納得を得る工程表(行軍表の方が正しいかもしれないが)を作成し。カナミを含め、参加メンバーへと配布した。


「さっすがシロ君♪。やればデキる子だ♪」


 カナミのアバターにシロエのアバターがチョコチョコと頭を撫でられ、インティクスのアバターにはベシベシ叩かれ始める。


「シ~ロ~エ~!!。いいですか!?。私だってヤればデキる子なんです!!」

「僕に八つ当たりされても····。困ったな···もぅ」

「まあ当日にヘマしなけりゃ大丈夫だろ」

「海外遠征祭りだぜ!」

「海外かぁ~···。楽しみですシロ先輩♪」

「まあ、なんとか頑張るよ···」












                ~そして当日~


 シロエ達はトランスポートゲートを使い。アイスランドへ降り立ったメンバー達は。その透き通る銀に彩られた静かな世界に眼を奪われた。


「うわ~…」

「絶景祭りだぜ」

「素敵・・・」

「紗姫や詠も来れれば良かったのに・・・」

「また皆で来ればいいのさ。な···ソウジ」

「またシロエが大変そうだがな。ははっ♪」

「もぅ。カズ彦!」

「いいではないですかシロエち。それもまた冒険にゃぁ」

「でもCG···」

「!?!?!?」×7


 

 KRのリアルな発言により場が凍り付く。シロエは何とかしようと慌て始めるが上手く行かないでいると。にゃん太班長が助けてくれた。


「例えCGでも。この美しい画面を見た感動を皆で分かち合えれば、それもまた冒険ですにゃ」

「そうだね」

「うん♪」

「だな♪」

「ええ···♪」

「さすが班長です♪」

「だね♪」

「それもそうだね、ゴメン。余計な事言った···」


 にゃん太班長の言葉で皆も気を取り直し。目的のイベントに参加するために移動することにした。イベント参加した際に受け取ったアイテムが白夜を観るために必要なものらしい。


「じゃあKRが管理してね、はーい決定!」

「なんで?」

「さっき変な事言った罰」

「まあいいけど」

「カナミ、そろそろイベントが始まるよ」

「んじゃ♪。白夜を観るためにぃ····しゅ···ぱーつ♪♪」


 銀色の世界を歩き続け。時には魔物と戦い。時に笑い。彼女達(ティーパーティー)は進んで行く。他の冒険者に挨拶をすると英語だったり。また別の言葉だったりして、全く分からなかったが。テキストチャットには翻訳機能が付いていたので、なんとか会話することはできた。イベントを始めて数十分が経った頃。



           ~この先へ進むには○○の□□が必要です~



 というメッセージが表示された。どうやら目的の場所に付いたらしい。


「さ!KR。アイテムだして♪」

「ん····あれ?」

「どうしたんです」

「キーアイテム、無くしたっぽい」

「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」×7

「ほんとにゴメン!!」

「KRアナタ!!まさかカナミに荷物持ちをやらされた腹いせに···」

「誤解だインティクス。だから剣は抜かないで・・。恐い···恐いよ」

「一体いつ!?」


 シロエが落ち着いて確認を取る。KRはシロエはやはり優秀だなと思ったが。シロエのアバターがKRのアバターをガクガク揺らし始めたので。そうでもないかも··。と、KRは思い直した。


「事と次第によっては·····」


 シロエのアバターがメガネを直す動作をするのを見て。KRは前言撤回した。やっぱりシロエはデキる子でした。今も多分、俺をイジめる為の作戦を考えているに違いない、さすが腹黒!よし!!、謝ろう。


「多分····。モンスターのアイテムを持たされまくって一杯になったから。

 整理した時だと思う、ゴメン」

「はぁ、そうですか···。仕方ないですね」


 KRは、さすがは冷静沈着な参謀だと思った。理由を言えば納得してくれたみたいだ。でも····。コッチはそうも行かなそうだな~…。


「けーーあーーるーーー!!!」

「落ち着けカナミ、仲間内でPKはよくない」

「そ、そうですよ!!KR先輩だって悪気があったわけじゃ··」

「やだやだやだやだやだやだや~~~~だ~~~~~!!!。白夜がみーたーいー!!」

「駄々っ子はみっともないぞ、リーダー」

「仕方ありません。帰りましょう」

「この経験も、次に活かせばよいではにゃいですか」


 バタバタとアバターを暴れさせていたカナミは、カズ彦。シロエ。にゃん太班長の三人に宥められてアバターを起き上がらせると。


「KR」

「何?」

「観たい···」

「ゴメン」

「なんとかなさい」

「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?!?」


 KRは思わず変な声を出してしまう。いつもならシロエに無茶ブりが飛んでいくのに、今回はよりにもよって俺ですか!?


「で···カナミがああ言ってますが、できますよねKR♪」

「キーアイテムを無くしたのはアナタなんですから、なんとかできますよね♪」


 何故こういう時に限ってシロエとインティクスは結託するのよ、まったく···。なんだかんだ不仲に見えなくもないこの2人は、結構、超甘に、いや···でろ甘にカナミに甘い。あんまり甘やかすと子供(カナミ)が将来ろくな大人にならないわよ!。


「運営に事情を話して、キーアイテムをもう一個貰うとか?」

「さっきやりました♪」


 KRが思い付いた内容はシロエが実行済みだったらしい。いつ確認したのやら、この参謀やはり優秀である。しかし、そうなると詰んでるんじゃないかこの状況?。カナミを宥めて帰るにしてもインティクスあたりにネチネチ言われそうだし。さて···。本気でどうすっかな~…。トイレに行ってから考えよう。トイレに行くと言ってから席を立ったKRは、その不注意から最も恐ろしい人物を敵に回してしまう結果になった。


「いて!、って・・・あぁぁぁぁぁぁぁっっ!!!!!!」


 そう、不注意からKRはパソコンのコードに足を引っかけて電源を落としてしまったのであった。慌てて配線を繋ぎ直し、パソコンを起動させる。幸い大事には至らなかったようだ。一息ついたKRは、パソコンの前に戻ってくると。


「ヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイ」


 ヤバイを連呼し始めた。明らかに困ってログアウトしたようにしか見えない。事情を話しても赦して貰える可能性は高くても20%もない。きっと今頃参謀が想像を絶する罰ゲームとか考えているに違いない。よし、現実逃避(ねよう)!!。








              ~少し遡ってシロエ達~


「KRが逃げたーーーー!!!!」

「落ち着いてカナミ、多分<猫プチ>かなんかだよ」


*********《猫プチ》****************************************************

ゲームをプレイ中に乱入した飼い猫によりゲームをリセットされる事。

ラスボスを後一歩まで追い込んだ状況でされるとまさに悲惨。

***********************************************************************


「さっきから何をしているんですかシロエ?。

 こちらにもキーボードを叩く音が聞こえていますが」

「このイベントを教えてくれた人に連絡をね。なんとかできないかと···っと」

「どうしたんです」

「連絡が取れたので会いに行ってきます。なに、同じエリアですから心配しないでください。この場はすみませんが、インティクス」

「分かりました、なるべく早く戻るように」

「善処します」


 シロエも友人に会いに席を外しましたし。どうしたものでしょうか···。これがリアルなら「寒くありませんか?」と、カナミを抱き締めてくんかくんかも夢じゃないですのに。まあカズ彦達に任せておきましょう。しかし、やはりシロエは優秀です、すぐに解決法を考えて行動していたとは。それに比べてKRは·····どんな罰ゲームを与えてやりましょうか、いけません、なんか楽しくなって来ました♪。シロエも巻き込んで、精々悲惨で壮絶な(ばつ)を与えてやりましょう。おや、シロエが戻って来ましたね、私としたことが失敗しました。シロエのいないうちにカナミとイチャイチャしておけばよかったです。


「おまたせカナミ」

「シロ君もどこいってたのよ~もぅ」

「はい、これで白夜が観られるよ」


 シロエがカナミに渡したのは白夜を観るために必要なキーアイテムだった。カナミは受けとるとそれを持ってイベントエリアに近づく。そして·····。イベントエリアで観た白夜はとてもCGだとは思えないほど綺麗で。皆の心を飲み込んで行くようだった。多分、皆で観たこの光景はきっと忘れないだろう。












 シロエのアバターの肩をインティクスのアバターがポンポンと叩く。どうやら内緒話がしたいらしい。


「なんでしょう?」

「どうやってキーアイテムを貰って来たのかは聞くだけ」

「言えません、守秘義務があるので·····スミマセンが」

「構いません、予想はしてました。では、本題に入ります」

「KRですか?」

「ええ」

「厳重注意くらいでいいんじゃ····。いえ、折角ですから」

「ええ♪」

「何にしましょうか♪」

「何にしましょう♪」

「何の話?」


 悪巧みをする二人に近づいてきたカナミが首を傾けて聞いてくる。長話をする2人を呼びに来たようだ。


「いえ、KRに対する罰ゲームをちょっと」

「ええ、それだけです」

「面白そう♪、じゃあじゃあこんなのは♪」


 カナミの提案を聞いた二人はニヤリと笑い。


「いいですね」

「それで行きましょう」

「けってーい♪」











···後日···




KRのサブ職が【ちんどん屋】になりました



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