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ログ・ホライズン A's  作者: 椿
16/17

~ショートエピソード 03~

さて、今回もグダグダっとやってまいりました。いつもお付き合い頂いている読者の皆様に感謝を。

 ある日の事、何時ものように彼は製図用のマップデータを集めにソロでのダンジョン攻略を行っていた、そのダンジョンのモンスターは1vs1なら何とか出来るし、もっと多ければ戦闘にならないように逃げ出して、死亡しないようにリスク管理は万全だったように思えた、だが。


「やれやれ、レアモンスターだからって油断した·····参ったなぁ」


 そのダンジョンのレアモンスター、『ゴールドミミック』を見つけ、1vs1で戦闘を仕掛けたまでは良かったのだが、『ゴールドミミック』は味方増援を行うタイプのモンスターで、たちまちモンスターの数が増えてしまったのである。呼び出されたモンスターも増援を喚ぶタイプのモンスターだった為、その数は倍々式に増えていき、今では《 1 vs 8 》となってしまっていたのだった、さすがに《付与術師》でこれだけの数を相手にするのは難しい、レアモンスターは惜しいが退却するしかないかと思い始めていた時、事態は思わぬ形で好転した。


「うちも加勢するでぇ」

「え?」


 戦闘に別のパーティーが乱入してきたのだ、ヒールをかけてもらった事から回復職であるのは理解できた、他にも狼の頭の兜を着けた侍士の青年が一緒だった、武士の挑戦で青年がヘイトを集めてくれたので形勢は一気に逆転し、無事に戦闘に勝利することができた。


「ほわぁ♪、金貨がたっくさんやぁ」

「レアモンスターだったのですか、道理で」

「·····」


 彼が黙っていると二人は何やら怒らせたのかと不安だったようでヒソヒソと小声で会話を交わしているようだ、そして彼は考えを纏めて言葉の紡いだ。


「先程の金貨はお二人に差し上げます、その方が半々できれいに分配出来るでしょう」

「ほぇ?、何で?、金貨いらんのん?」

「本当に宜しいのか?」

「ええ、助けて貰ったお礼ってことで。危ない所を有難うございました」

「いや、要らぬ世話かとも思ったのですが」

「そや、危ない思うたら助けるのは当たり前やん♪」


 ヒーラーの人が「えへん!」と胸を張っているのが言葉だけで分かる、明るく嫌味な所1つない太陽みたいな人だった、侍士の人も思わぬ収入に少し喜んでいるのが声の弾みで理解できる。


「そや、良かったら一緒にアキバに帰らへん?」

「私は構いません」

「ええ、僕も構いません」

「ほんならチョッとの間やけど宜しくな♪、うちはマリエール言うねん」

「ウルフと言います、宜しくお願いします」

「シロエです、此方こそ宜しく」


 この小さな出会いが少し先の未来でアキバの町を変える小さな一歩の始まりだったのかも知れない・・・。


『ゴールドミミック』

名前の通り大量の金貨を保持するミミック、レアモンスターであり滅多にPOPしないが倒せれば金貨10000G手に入る。ちなみにPOP率2%でレベルは70、シロエも思わずソロでタイマン挑んじゃう用な希少モンスター、いわゆる『は()れメタル』。

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