32村上 勇太目線(若者の1人)
松村を殺したくないのに死亡グラフが立っている。藤村さんは避難させたけれど、松村どうしよう。
戦いの訓練の中で僕は、松村みたいに痺れて倒れる事は、無かったが、疲れて倒れる事は何度かあった。それも無くなってきたころ。ご主人様が、訓練中に現れ僕らは慌てて頭をさげた。
「頭を上げよ。」
今回は、早めに言われた。僕らはゆっくり頭を上げる。
僕の方を見てご主人様は腕輪を差し出して言った。
「これも、魔道具だ。これを使いこなせるようになれ。」
と護衛の人に目配せをして去って行った。僕は、何時もの訓練とは別にその腕輪を使った訓練をするようになった。建物には、魔力を注ぐことは無くなった。
腕輪を使うと手から光線がでる。それを的に当てる。初めは、威力が強く僕の体が後ろにぶっ飛んだ。何度か、そんなちゃようしで、やっていたら護衛の人達が口々に魔力のちから加減しろ、足を踏ん張るんだ。とアドレスを言ってくれる様になってきた。僕は、聞き逃すまいと必死に、意識して、的を狙う、魔力の量、足を踏ん張るんだ。目を瞑り、集中して、打つ。ぶっ飛ば無いで、打てた。僕は、目を開けた。護衛の人達は、良く出来た。次は的に当てるだけだってと次々に肩を叩くいていった。僕は、嬉しくなった。ふと、松村と目が合う苦々しそうな顔をして、こちらを見ていた。
それから数日、的にも当たる様になってきた。護衛の人達から動く物を狙った方が良いと森の中に行く事になった。僕は、動く物?生きているものは嫌だ。と思ったが、それよりも、自分が、殺される方が怖かったので準備をした。
何故か、魔道具を持って無い松村も、一緒に行く事になっていた。
初めは、ウサギのような動物を狙ったが、避けられた……嘘だ、当てられ無かった。わざと近く、うん、避けられたかも知れない所を狙って打った。何度かそんなやり方をして、いたら、護衛の人が
「いい加減にしろ。次、当てないとこいつの腕切り落とすからな!」
と松村の腕に剣を押し当てた。僕は、ビックリして、血の気が引いた。松村の顔色も悪い。当てなきゃ。手が、震える。
緊張で、胃の中のものが出てきそうだ。
ウサギみたいな物が見つかった。標準を合わせる、深呼吸する。絶対に、外せない。神様、お願い。僕は、打つ。………
外れてしまった。外しちゃ行けなかったのに、足の力が抜けて、松村の方見てすがりつくように
「お願いします。次は、次は外さないので、お願いします。松村の腕を切らないで、下さいお願いします。」
僕の頬から涙が落ちてく、なるべく松村の腕を持っている護衛の人の方え懇願する。
護衛の人は苦笑して、
「わかった。次はちゃんとやれよ。」
と言ってくれた。僕は、嬉しくなって、生き物を殺す怖さを忘れる事が出来た。だって、友達が傷つけられるよりずっとましだもん。僕は、間違ってないよね。
そうして、僕は、ウサギみたいな物を沢山とり、他にも猪ポイ物も3匹捕った。
血に、汚れた手を洗って家に帰っても、母さん達は、僕を受け入れてくれるのだろうか?
頭を振り、友達を守る為にしたことがだもん、誇り思うって言ってくれるよ。
数日が立って一緒に来た。大人の男の遺体を転移していた魔道具に運ぶのに付き合う。今回は、ご主人様も一緒だ。大人の人も、間違うの?魔道具の中に、皆で、入る、来た時のまま沢山の遺体が腐る事もなく、重なりあっている。ご主人様と護衛の人達と後びくついている男が僕の方を向いた。護衛の人が
「この男は、罪を犯した。お前の為にご主人様にお願いして、頂いた。もし、お前が断ったら、この男が奴隷となり、お前の友達は、いらなくなる。意味は分かるか?」
と、聞いてきた。えっもしかして、この人を殺さないと松村が、殺されるってこと?と思ったが頭が考えるのを拒否をしている。
罪人の男は、僕の反応に嬉しそう笑う。護衛の人は
「お前が、やらないと、友達は死ぬぞ。それが分かって、その選択をするのか?それで、いいんだな?」
と聞いてくる。僕は、僕は罪人の男を見る。松村の頭を思い浮かべる。どうしたら良い。罪人の男周りから人がいなくなる。ああ、もう、帰れない。お母さん、愛(妹)、お父さん、ごめんなさい。僕は、魔力を腕輪に集中させる。罪人の男の顔が恐怖に歪むのが、目に焼き付く。僕は、僕は汚れた。手を見て元の世界にもう、汚れた僕の帰る場所は、無いのだと思うのだった。
それが、終わり護衛の人達から、何かあった時に怖じけ付かれると困るから、こう言う時に経験出来て良かった。と微笑まれた。僕はまだ、こんなことがあるのかと、絶望するのだった。召喚の魔道具から、護衛の人達と共に出され足の力が抜けて、そな場所にへたりこんでいたら、ご主人様と誰かの話し声が聞こえた。
ご主人様は魔道具の中で1人のはずだ?
僕は息を殺し聞き耳を立てる
「お前の望みを叶えられるものはすぐ近くだ。もう、この贄達をもらって行っても良いだろう。」
「ありがとうございます。私の望みはもうすぐ、叶うのですね。もう、贄を用意しなくてもよろしいのですね。」
「ああ、お前の、望み叶えられるものは近くだ。」
「解りました。」
僕は、足早にその場から立ち去った。贄って、何?僕達が、生け贄なの?もう、大丈夫なの?それから、その魔道具が無くなり、僕らは町に引っ越す事になった。
読んで頂きありがとうございます!
松村の変わりに罪人に亡くなってもらいました。まだ、グラフが、残ってる。




