30村上 勇太目線(若者の1人)
僕は目を覚ます。目を覚まして現実を知る。ねえ、母さん、僕を、起こしに、来て、僕は今ならきっと、ちゃんと起きれるよ。ねえ、愛(妹)が起こしに来ても、良いよ、蹴られも、僕は、怒ったりしないから、ねえ、お父さん、起こしに来て、大声で起こしに来ても、僕はきっと笑顔で笑うから、ねえ、迎えに来て僕が殺される前に、早く、早く。僕は目をぎゅっと瞑り目を開けて変わらない現実を見て泣いた。
昨日、澤口と山岡さんが死んだ。遺体が運ばれて来た。まだ、松村が歩けないので僕が召喚をおこなった建物までその遺体と共に行った。その中に2人の遺体を入れた。遺体を運んだ護衛の人の視線が厳しい。2人が、何をしたのか僕は、その視線の中では聞けなかった。
松村が、ベットからまだ動けないはずなのに、澤口と山岡さんが死んだ訳を教えてくれた。メイドさんが話して、くれたらしい、僕はびっくりして松村の顔をみた。
「えっあのメイドさん?」
「ああ。良い人だよ。」
とニカッと笑う。僕は、虐められていて、気にしたことが無いけどスクールカーストの上の人て、松村みたいな人を言うのかなぁ。と思った。
とりあえず、澤口は、お嬢様に付きまとい、無理やりお嬢様の名前を聞き出そうとしてしまったとか。
山岡さんは、実験中にご主人様の体に触り、それにお嬢様からも嫌わた事が加わり、処刑されたらしい。
そんな事かと、思ったが、この世界だと、ダメなことなのだと胸に刻む。
遺体を見るからに、切り刻まれていたからだ。2人の顔は、恐怖か、痛みに歪んでいた。僕は、こんな死に方したくない!!
松村が、ベットから、起き上がれる様になった頃ご主人様がこの屋敷に戻って来たらしい。僕は、殺されたくない。
メイドさんが僕達を呼びに来た。緊張する。何がダメで、何処まで良いのかがわからない。メイドさんのノック緊張がピークにたする時、隣の松村が僕の肩を叩く小声で
「大丈夫だって。力抜け。」
と笑顔で言う。そうか、1人じゃない。と思ったら体の力が抜けた。
部屋に入って頭を下げる。動けない。
ご主人様の満足そうな雰囲気が伝わってくる。
「頭を上げよ。うん、良く仕付けた。」
とメイドさんを見て言う。メイドさんは、満足そうな、笑顔でうなずく。
僕は、少しホッとする。ご主人様がみたこと無い魔道具を此方に差し出して
「これに、魔力を注げ。」
と言われたので僕はその魔道具をとっさに掴み魔力を注ぐ思ったよりもその魔道具に魔力が吸い取られていく、僕が止めようと思っても手が魔道具から離れないで魔力が吸われていく、頭が痛くなり、気持ちも悪くなる、このまま死んで仕舞うのではないかと思った所で僕の意識は無くなった。
目が覚める。この世界に、来てからの僕の部屋だ。ガッカリする。まだ、ちょっと気持ち悪い。メイドさんが、呼びに来た。僕が、目を覚めるのが分かるのかなぁ?そのままの姿だと失礼だと、着替えささせられる。松村は、どうしたのかと思って聞いたら、同じように倒れるまで魔力を魔道具に取られてまだ動けないらしい。まだ、病み上がりなのに、と思ったが、声には出さなかった。
ご主人様の部屋に向かい頭を下げる。…
なかなか声が掛からない。少し不安に、なってくる。そしたら、やっと
「頭を上げよ。うん、考えた通りだ。」
ご主人様は手に持った機械を動かしなから、目で護衛の人を見て
「時間が空いたら訓練に参加させなさい。折を見て魔物を刈らせる。」
「畏まりました。奴隷付いてきなさい。」
僕は、戦いの訓練を受ける事になった。
もちろん、魔道具に魔力を注ぐ事もしているが、松村と交代でやるようになった為時間は、沢山ある。松村も、訓練を受ける様になる予定だが熱が出てる。魔道具に魔力を注ぐと熱が出るみたいだ。大丈夫かな?とりあえず僕は苦手な戦いの訓練をへっぴり腰で受けるのであった。
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