僕の好きな女の子は? 弟の恋人。
僕の名前は、梅沢 多久 28歳のサラリーマンだ。
僕はつい最近まで、“結婚”を考えていた女性と
別れてしまう。
彼女に、プロポーズするも! その場でフラれてしまった。
『・・・ごめんね、多久とは? “彼氏としてはいいんだけど?
結婚して旦那となるのは無理だと思う!” 私にはもっとステキな
結婚相手がいると思ってるから! それに、このまま付き合ってら
れないよね? それなら、もう別れよう!』
『・・・・・・』
・・・僕には、予想外の展開になってしまった。
彼女とは? 高校からの友達で20歳になってお互いの友達の
紹介でまた会う事が出来てから、僕たちは付き合う事になったんだ。
彼女と付き合って8年! 知り合ってからだと10年以上になる。
当然! 僕は彼女にプロポーズして、彼女と結婚出来るものだと
思っていたんだ。お互いの両親とも物凄く仲がいいしね!
彼女と結婚したら? 絶対に、上手くいくと思っていたのに、、、。
・・・でも? どこから、僕たちはすれ違っていたのかな?
僕だけ? その事に気づけなかったのかもしれない。
彼女は、最初から僕とは? 【結婚】しないと決めていたのか?
それさえ、今になっては? どうでもいい事になってしまった。
僕は、ショックで仕事を休んでしまう。
そんな僕を弟が心配してくれて、僕の家に見に来てくれた。
弟の彼女も一緒に、、、。
『兄貴! 大丈夫か? 体調が悪くて仕事を休んでるって聞いたけど?』
『・・・あぁ、済まない! 心配かけたな!』
『お兄さん、もう! 大丈夫なんですか?』
『・・・ううん! 明日から仕事に行けそうだから! 心配してくれて
ありがとう!』
『兄貴の為にメイがさ~! 料理作ってくれるって! 良かったな兄貴!』
『・・・えぇ!? いいの? メイちゃん!』
『あぁ、はい! 私、料理ぐらいしかできなので、、、!』
『ありがとう! 助かるよ!』
『じゃあ! 兄貴は俺とあっちでテレビでも見てて! メイは、その間に
料理作ってて!』
『うん!』
弟と会うのも久しぶりだったのだけど、、、?
弟の彼女のメイちゃんと会うのも久しぶりだった。
弟も、僕と同じで! 付き合った彼女とは長く付き合うタイプでね!
ただ、僕と違うのは? 弟とメイちゃんは、“別れて、ヨリを戻して”
の繰り返しだったらしい。
今では、落ち着いているのか?
二人は、上手くいっているのだろう。
・・・ただ、本当に久しぶりに見た! メイちゃんは大人っぽく
なっていてステキな女性になっていたんだ。
僕が、“ドキッと”する色気もあったぐらいにね。
二人が、楽しそうに話している姿を見て!
最初は、僕も微笑ましく思えたのだけど、、、?
そのうち、少し弟にヤキモチを妬いている事に僕自身が驚く。
気が付けば? メイちゃんばかり目で追っている。
僕は、彼女にプロポーズを断られて! おかしくなったんだと思った!
明日になれば? また元の僕に戻っているんだと信じていたのに、、、。
*
・・・数日後。
僕は、仕事に行けるまでに元気になっていた。
仕事の帰りに、僕はいつもと違うスーパーに行くことになる。
僕の行きつけのスーパーが、工事を始めたからだ! お店を少し
拡張するらしく、その為の工事が始まっていたんだ。
僕は、自転車で30分の所のスーパーに向かった。
お店について、中で今日の晩ご飯を何にしようか? 考えていると!
見覚えのある女性の声で、僕を何処かで呼んでいる。
『お兄さん! お兄さん!』
『・・・えぇ!?』
『どうしたんですか? 私、いつも! このスーパーで買い物するんですよ!』
『そうだったんだ! 僕はいつも行くスーパーが、工事中でね! だから!
こっち来たんだよ!』
『わーあ! 嬉しい! お兄さんと同じスーパーで買い物出来るなんて!
将ちゃんに言ったら? びっくりするだろうな~』
『この前は、ありがとう! もう、二人のおかげで元気になったよ。』
『良かった! 私も将ちゃんも、お兄さんの心配してたんですよ。』
『・・・ごめんね、心配かけてさ!』
『・・・ううん。』
僕とメイちゃんは、2日に1回、同じスーパーで会うようになった。
僕とメイちゃんは、今まで以上に距離が縮まっていったんだ。
“弟の彼女としてではなく! 僕の好きな女性”として!
僕は、メイちゃんを見るようになっていた。
僕は、弟の彼女である! メイちゃんの事を諦めた方がいい
とは思っているのに...! メイちゃんの事を諦めきれない僕もいて。
それとも、思い切って! 弟にメイちゃんの事を言った方がいいのか?
僕の気持ちは、揺らいでいる。
弟の気持ちと僕がメイちゃんの事を好きな気持ちの間で揺れ動いている。
メイちゃんは? 僕の事をどう思っているのだろう?
弟の優しい兄貴なのか? それとも、男として、、、。
最後までお読みいただきありがとうございます。