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枕の下に 希望の上に(2)

秒針と花

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明日は好きだ

昨日も

きっと好きだった

言いきかせて

井戸に隠れる

大多数という井戸の中に




全人類の帽子に

火をつけて

一番最後まで

被れて居たら

向こう側へと

歩いて行ける

そうやって

世代ごとに

決められてきた

耐えられなかった

そんな人間の行く末は

何処かの

ドキュメンタリーで

やっていた

見事な仲間入りか

見事な抜け出しか

選べ 選べ 選べ

秒針と共に

問われている




薄紅色の花が

萎れていく

水を吸いながら

萎れていく

何をしたかったのかも

何をした方が良かったのかも

分からず 分からず

萎れていく

薄紅色の花は

ただ 綺麗なだけだった

薄紅色の花が

萎れていく




青空も星空も

助けてはくれない

神様も運命も

助けてはくれない

ただ あるだけの存在に

僕等の時間は

支配されない




冷たい風が吹く

薄紅色の花の花弁が

一枚 一枚 一枚

落ちていく

必要が無いと

秒針と共に

落ちていく

あの花の咲いた意味は

あったのか?

そんな問いすら出ないのだ

ゆっくり ゆっくり

落ちていく

無くなった

劇的な状況の変化は

世界中の灯りを以ってしても

抗えないのだ




また一つ

薄紅色の花が咲き

また一つ

薄紅色の花が散り

そして

萎びた花弁が

ゆっくりと土へ還っていく

あなたも同じ

僕も同じ

だから誰も

あなたを救えず

僕を救えず

ゆっくりと還っていく

時間を土に埋められる

誰も抗えない

僕も抗えない


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