表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
剣と魔法と銃器を武器に僕は世界に立ち向かう  作者: 雨空涼夏
一章 若き少女と竜の巫女
3/87

新たな出会い

10月27日 和人のステータスを追加、その他文章の修正

しばらく歩くと集落が見えてきた。かなり広いようだ。人を探すのは骨が折れそうだ。

 2~30分くらいだろうか。かなり歩いたが人の気配は感じられない。家の立ち並ぶ辺りにきたが誰か住んでいるのだろうか。諦めかけたとき、遠くに人の姿を見つけた。

 あれは最後の希望だ!これを逃せば野宿は免れない。和人は残った体力を振り絞って人の姿を追いかけた。

「すいませーーーん!!」

2分程走ると人の姿をはっきりと捉えることができた。見えた人影は、自分と同じくらいの年と思われる少女だった。

 その前に辿りつき、言葉を紡ごうとしたが、急に疲れと空腹が体を襲ってきた。そう言えば、こっちにきてから何も食べてなかったっけ…そんな後悔をしながら気を失った。



「う…ん……?」

「よかった、目が覚めたのね!」


目が覚めるとベットの上だった。気を失ったあと、少女に運ばれたらしい。


「急に倒れてびっくりしたんだから!遠くから叫び声を上げながら走ってきたと思ったら倒れて動かなくなっちゃうんだもの。目の前で倒れられたら困っちゃうわよ。ちゃんと食べて休んでね。今下から食事を持ってくるから」

「ご迷惑をお掛けしてすいません」

「気にしなくても大丈夫よ。迷惑だと思ったらここに連れてきてないから。明日、詳しい話を聞くからいまはしっかり休んで」

「はい」


彼女の運んで来た食事はパンとシチューだった。

味付けはこれまで食べてきたシチューとは少し違ったが、彼女の気遣いがとても心に染みた。残さず食べると、また眠気がきた。倒れた時とは違う、心地よい眠気だ。目を閉じるとそれに身を委ねた。


鳥のさえずる朝、和人は目が覚めた。体が軽い。

体を起こすと少女が食事を作っていた。


「おはよう。よく眠れたかしら?」

「ええ、おかげさまで。助かりました」

「それはよかった。さあ、食べて。お腹空いたでしょ」


少女の作った朝食を食べた後、和人は少女に自分の置かれている状態を話した。事故に遭って死んだこと、気付くとこの辺りに飛ばされていたこと。今自分がわかっていることを包み隠さず話した。たとえ信じてくれなくても。


「……以上が僕の知っている全てです。信じてもらえるかはわかりませんけど……」


少女は僕の顔をじっと見ている。少し間があってからこう言った。


「いえ。私はあなたのいうことを信じるわ。嘘をついているのならそんな優しい目はしていないわ。私に出来ることならなんでも言って! 手伝うから!」

「ありがとうございます!」

「ところで、そのキューブってのを見せてくれないかしら」

「いいですよ」


そう言うと僕はポケットからキューブを取り出した。


「これってステータスは見れるの?」

「どうでしょうか」


自分では見ることが出来たが他の人にはどうやって見せるのだろう。少し考えていると、少女が棚からカードを持ってきた。


「これが私の持っているステータスカード。この世界では身分証明書になるものよ」


カードをみると、同じようなステータスが記されていた。


名前  アルカネ

職業  剣士


ステータス


体力  430

魔力値 300

魔力  110

筋力  190

耐久力 155

幸運  35


アビリティ


『剣技』『下級魔法』



「あなたのステータスはどうやって見るの?」

「ちょっと待って。多分見れると思う」


そう言いながらキューブを握り、ステータスカードになれと念じてみる。するとキューブが光り、カードの形に変わった。


名前  一宮和人 


職業 なし


ステータス


体力  50

魔力値 100

魔力  10

筋力  10

耐久力 10

幸運  10


アビリティ


『魔力創造』



「凄い。形も変わるのね。あなたの名前、なんて読むの?」

「かずと。いちみやかずと」

「カズトね。私はアルカネ。ねえ、カズト。一つ聞いていい?」

「なに?」

「私もそのトワって女の子を探すのを手伝いたいの。駄目かな?」


そう言うとアルカネは上目遣いで僕を見てきた。

伝えていなかったが、アルカネは金髪で目は青く、スタイルもいい。そんな子に上目遣いをされると、こちらとしてはドキドキしてしまう。


「いいけど…」

「ほんと!?やったあ!」

「僕、まだわからない事がたくさんあるんだ。教えてもらってもいいかな」

「いいわよ。私、剣が得意だから剣の練習とかどう?魔法の練習とかもしようか」

「うん。わかった。これからよろしく。アルカネ」

「こちらこそよろしく。カズト」


こうして、カズトとアルカネの生活が始まった。



ご意見ご感想、お待ちしています。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ