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剣と魔法と銃器を武器に僕は世界に立ち向かう  作者: 雨空涼夏
一章 若き少女と竜の巫女
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荷車にて

いつもより長いかも


6月22日7時投稿

それから3日後、城からの使いの人が来た。ここから移動すると半日かかるそうなので朝早くに出発するそうだ。


「じゃあ行きましょ」

「城で何を聞かれるんだろう?」

「わからないわ。おそらく襲撃してきた魔物についてじゃない?」


話をしながら乗り物がある村の広場にきた。

…なんかぷかぷか浮いてるんだけど。荷車が宙に浮いている。質問してみよう。

「これってどうやって浮いているんですか?」

「魔力を使って浮かせているんです。ほんの少しでも魔力を注げば使えるので魔石を供給源にしているんですよ」


つまりこれも魔道具の一種なのか。こんな調子で一つ一つに驚いていたらきりが無いな。気を引き締めていこう。


荷車に乗り、魔法の発展した国アルトノリアへ向かう。この荷車、とても快適!浮いているので振動もない。酔わないって素晴らしい!


しばらく進むと開けた草原に出た。ここは野生の動物や鳥が多い。そこら辺に結構いっぱいいる。


「そろそろお昼にしましょう。ここら辺は魔物もいないのでゆっくり食事が出来ますよ」

「わかりました。じゃあ昼ご飯にしようか」


僕たちは草原で昼ご飯を食べた。主食は干し肉とパン、他には使いの人がその場で作ったスープを飲んだ。スープ旨すぎです。この人、料理上手なのだろうか。

昼食を食べ終わると眠くなってきた。使いの人が、「まだ時間があるので寝ても大丈夫ですよ」

といったので、お言葉に甘えて横になることにした。


目が覚める。どれくらい経っただろうか。外を見てみるとまだ明るい。それほど時間は経ってないようだ。体を起こそうとしたが、起き上がることが出来ない。横を見やるとアルカネが僕に抱きついていた。近い。とても近い。腕は背中に回されていて、顔は自分の胸に預けられている。しかも、腹の辺りにある胸の感触がやばい。頭に血が上りそうだ。今すぐ抜け出したいが、それではアルカネを起こしてしまうだろう。ドキドキしながら抜け出す方法を考えていたが、アルカネの様子がおかしい。


背中に回されていた手が震えている。呼吸も少し短い。これは恐怖の感情。何かに怯えているときの状態だ。僕はアルカネを抱きしめてゆっくりと背中を撫でた。小さい頃、よくこうやってあやされた記憶がある。しばらくすると規則的な寝息が聞こえて来た。よかった。落ち着いてくれたようだ。しばらく僕は背中を撫で続けていた。


荷車もそれからだいぶ進んだ頃。

「ん……」

アルカネがもぞっと動いた。目が覚めたのだろうか。アルカネはしばらくウトウトしていたが、ぴくっとして目を開けた。

「あ」

アルカネと目が合った。

「え、え?」

今の状況に頭がついていかないようだ。

顔が赤く染まっていく。ぴょんと跳ね起きると座り込んでモジモジしだした。可愛い。上目遣いでこちらを見ながら話し出した。


「背中を撫でてくれたのって、カズト?」

「うん。何かに怯えてる感じがしたから」

「ありがとう。とても安心した」

もう大丈夫そうだ。

「何かあったら力になるよ」

「ありがとう。じゃあ、困った時は頼らせてもらうわ」

アルカネは笑った。いつもの彼女だった。


「外壁がみえてきたわよ」

荷車から顔を出すと高い壁が見えた。あの中はどうなっているのか楽しみだ。和人はワクワクしていた。


和人の初めての国、アルトノリアはすぐそこだ。



次は今週中です。


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