表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
死神の鎌、捕食者の剣  作者: 神奈
2/12

白の捕食者

私は三影に促されるまま、家のドアを開けた。

瞬間、ヒュッと風を切る音がして、私の首の辺りにナイフが突き刺さる。

間一髪避けたが、当たっていれば死んでいた。

「……だれ」

奥で、声がした。

「例の子だよぉ」

三影が答える。

それっきり声はしなかった。

謝りもしないので少し頭にきたが、黙っておく。

なんか次こそ殺されそうだし。

「りぃあちゃん、入って?」

呆然と立ち尽くす私に、三影はにこにことしながら背中を押す。

そして半ば強制的にリビングへと案内された。

そこでナイフを投げた人はソファに座って、新聞を読んでいた。

「あ、さっきナイフ投げてきたの、ハルね。本名は覚えてない」

本名か。ちょっと気になる。

「無口な奴なんだ、僕の友達。仲良くしてあげて?」

もちろん。ナイフ投げられたくないし。

「三影とハルって日本人じゃないの?」

ハルは黒髪だけど三影の髪色は白銀だ。

それに二人とも目の色は赤。

「ハルはそうだよぉ。僕はハーフ。りあちゃんは?瞳は黒だけど、髪は白だよね。脱色?」

小学校時代、このことでよくからかわれたものだ。

「いえ、元からです」

この真っ白な髪はコンプレックス。

私は孤児で、三歳くらいのころ他人に引き取られた。

そのため、日本人かと問われると返答に困る。

実際どうなんだろうか。

三影はふぅん、と興味なさげに言った。

興味ないなら聞くな。

「ここで暮らせということでしょうか」

話題を逸らし、今更ながら聞く。

三影は大きく頷いた。

ハルはこちらを見る。

「……ほんき?」

ハルが問う。

もちろん、と三影が返してからは何も言わなかった。

あれ、私に拒否権ないの?

拒否しないけど。

「僕、夕飯作ってくるー」

置いてかないで三影!!

相手何にも喋らないのに。

そんな心の叫びは虚しく、キッチンへと消える。

「えと、ハルさん?」

「……なに」

「本名教えてくれませんか?」

………………………。

「必要、ある?」

少しの沈黙の後、そう聞き返される。

「いや、それは…必要ないですけど、ほら一応同居人ですし」

我ながら苦しい理由。

「…ハロルド」

それでハルなんだ。

「みんなにハルって呼ばれてるんですか?」

答えてくれるかな?

沈黙が重苦しい。

「ハリーかハル」

うっわ、この人ほんと無口だ。

「三影さんは、死神って殺し屋なんですよね。ハルさんは?」

「殺し屋と依頼人(クライアント)の仲介兼殺し屋」

へぇ。仲介とかいるんだ。

「殺し屋なんですよね。通り名とかあります?」

………。

なんでこの人答えるまでに、間が空くんだろう。

殺戮機械(マーダー・メイド)

聞かなきゃよかったかも。

「高校殺戮事件、犯人、BackWorldで君って噂」

「でぇきたよぉっ!」

おお、美味しそうな匂い。

「なんのお話?」

「高校殺戮事件、私犯人にされてるの!?どういうことですかっ!」

三影に掴みかかる。

「うぇっ!?お、落ち着いてよ!BackWorldでだよ」

「BackWorldって!?」

「裏の世界。殺し屋とか狩人とかいる世界だよぉ」

そんなデンジャラスな世界で私、目ぇつけられるんじゃ…。

「白の捕食者。噂流したの、三影」

ハルが告げ口する。

っていうか私、殺人したことないよ?

なのに白の捕食者って…。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ