プレッシャー
ピンポーン
朝、7時。
セールスだろうか。
…眠い。三影かハルが出るだろう。
「起きやがれ」
この声、セシル?
「そーだ。早く出ないとドア蹴破られるぞ」
あれ、三影とハルは?
「インターホンの音にも気付かずぐーすか寝てら」
仕方ない…のか。
「早く起きやがれ」
私が覚悟を決めて起き上がると同時に、玄関からバキリという嫌な音がした。
「おーい、三影、ハル!寝てるのかー!?」
誰だよ。
私はセシルを追い出して電光石火のごとく着替えると、玄関にいった。
「ん?君が莉亜?」
何故私の名前を…?
「ああ、驚かせたかい?俺はセオフィラスだ。こっちはシャルロット」
黒髪で紫の瞳の男。顔立ちは良いが、何となく嫌いだ。セオフィラスと言うらしい。
その隣の人は、白金の髪を腰まで下ろした金目の女性。
綺麗。とにかく綺麗。
「空坂莉亜です。ハルさんと、三影さんに用ですか?」
「ええ。呼んできてくれるかしら」
「ちょ、シャル!!痛い、痛い!足!足思い切り踏んでるから!」
シャルロットさんはセオフィラスさんの足を踏みながら、私に頼んだ。
「少々お待ちください」
会釈して、三影の寝室へ。
「起きてくださーい!お客さんが…!むぐ!?」
いきなり抱きしめられた。
三影には悪いが、思い切り頭を叩いてやる。
「んー莉亜ちゃーん。客って誰ー?」
「シャルロットさんとセオフィラスさんですー!離して!」
二人の名前を聞いた途端、三影がガバリと起き上がった。
「きゃっ!?」
ちょっとバランスを崩し、倒れそうになったが三影が支えてくれた。
その後はすごいスピードで玄関に出て行った。
「何しにきたんだよ、セオフィラス」
あれ、仲悪いのかな…
いつもと口調が違うし…
「…セオフィラス?」
私の後ろにはいつの間にかハル。
「ちょっと君のお気に入りの莉亜ちゃんを見に、ね…って痛い痛い!手!抓らないで!悪かったよシャル…妬いてるの、って痛い!手の皮剥がれる!」
仲良い…のかな?
「莉亜さん、貴女と話があってきたのよ」
シャルロットさんはポーカーフェイスだ。
「私?」
「ええ」
何故だろう。
「分かりました。何処で?」
というか前の三影から黒いオーラが…
「莉亜ちゃーん行かないでー」
こっちを向いた顔は笑顔。
でも目が笑っていない。
わあ、怖い。
「でも、ほら!だ、大事な用事かも…」
「行・か・な・い・で?」
ニコニコニコニコと怖いよ!
何このプレッシャー!?
「行きゃーいいだろうが」
セシルも私に加担。
「行ってきまーす!!」
私は、シャルロットさんとセオフィラスさんの手を引いて即座に外へ。
あのプレッシャーには耐えられない…
「…愛されているのね」
「へ?何か言いましたか?」
シャルロットさんが何かを言った気がした。
「いいえ」
否定されたので、本当に気のせいだったのだろう。




