序章3
「待てよ、司ぁ」
学校の帰り道馴染みのある顔のヤツに出会った
「相変わらず辛気くさい顔してるなぁ司は」
佐藤はクラスは違うが同じ高校に通っている中学からの親友だった。
「別に考え事してただけだ」
「へ-何を?」
「神様への不満だ」
「なんだよ、それ?」と佐藤は笑っていた。
「さては彼女の事でも考えていたな?」
「お前と一緒にするな」
そう言い佐藤の背中を軽く殴った。
「悪いな司、俺いま幸せだわ」
佐藤には学年が一つ下の彼女がいた。佐藤と一緒に帰ってるのを見た事があるが礼儀ただしそうな可愛らしい子だった
「司も早く彼女作れよ。学年のアイドル深月ちゃんと親しいんだろ?」と茶化してきた。佐藤には以前俺と結衣の関係性を話していた。
「家が近所なだけでそこまで親しい訳じゃない大体俺と結衣じゃあ釣り合わねーよ」と苦笑した。その瞬間に佐藤の顔色が変わった
「そんなの関係ねぇ大事なのはお互いの気持ちだろうが」さっきまで笑っていた顔が嘘のように佐藤は真剣な顔で言った。
その佐藤の変化に戸惑いつつ「サンキュ」とだけ言い別れ道で佐藤と別れた。
家に帰った後ある事に気付いた。結衣はかなり男にモテるし学年のアイドルと言っても過言ではない。そもそも彼氏はいないのだろうか?
そんな事を考えると気になり始めてしまい眠れない夜を迎えるのだった。