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序章2

息を切らしながらも教室に飛び込み最後尾にある自分の席に着いた。暖かい春の日差しもあってか学校に着いた時には汗だくだった。


「遅刻ギリギリじゃねーか真田ぁ」

前の席に座っていた茶髪で軽薄そうなクラスメイトが声をかけてきた。


「なんだぁ家に彼女連れこんで朝まで何かしてたなぁ」と下卑た笑いをした。


「彼女なんていないから」

話をするのも面倒な相手だった。


「まさか隣のクラスの深月結衣ちゃんじゃねーだろうな?お前確か家が近いらしいじゃねーか」

「家が近所なだけだ」

口が避けても「今日俺を起こしに来た」とは言えなかった。

「だよな。お前とじゃ釣り合わねぇよな」

それだけ言うと満足したのか前に向き直った。


お前もなと思いつつそれについては同感だった。結衣は容姿端麗、学業優秀、運動神経抜群な上に家がお金持ちの才色兼備という言葉では足らないほどの女の子だった。


片や俺は成績は中の下、方向音痴で手先が不器用、長所と言ったら陸上部でそこそこ速い足ぐらいで、その陸上部も辞めて毎日趣味のゲーム三昧。

あまりの違いに少し笑えてくる。

神様とやらは人のパラメーター設定が適当な上に自分で作った世界を把握してないらしい。


だってそうだろ?幼い子供が飢餓で苦しむ一方で裕福で食べ物に一切困らない大人がいる。罪のない人を殺しそれでもまだのうのうと生きてるヤツだっている。


そんな事を考えている内に放課後になっていた。溜め息をついた後、カバンを肩に掛け学校を後にした。







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