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黒の指揮官  作者: 冬城 一夜
異世界での生活
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21話 思い出と共に覚悟を

お風呂を上がり、さっぱりとした頭で考える。どうするか?ということだ。


ん?何をって?当然この世界をだよ?


この世界にそれほど愛着はなかったし、正直身近な物以外どうでもいいと思ってた。


けど、この世界に向こうの世界の仲間が来てくれた。だから、大事な事を思い出したという感じかなぁ?



生まれは不幸だった、親の顔も知らない。だから……どうでもよかった。


ただの寂しさまぎれにネットゲームでギルドを作った。そこに来てくれた親友のイリーナ。心許せるのはイリーナ1人だけだと思っていた。


自分の為に本気で怒ってくれた親友。


そして一緒に狩りをし、全滅し、戦争し、鉱山に鉱石を掘りに行き、イベントで大暴れして遊んだギルドメンバー。


ただ、それでも心の底から信用はできてなかった、裏切られるか、捨てられるかもしれないと。


所詮他人同士なのだ、他人の為に真剣に怒ったり命をかけたりできる人間なんて滅多にいない。


けれど皆がもう二度と帰れぬこの世界まで追いかけてきてくれた。


例え見ず知らずでも共に遊び、泣いて、笑い合える。家族になれる。


だから、この世界を変えてやろうとおもう。


ん?急に真面目になったって?だから、理由は上に書いたとおりだよ?


美少女として自堕落に適当に生きて行ければいいやって思ってたんだけどね。あ、ごめんなさい、嘘付きました。


結構素もはいってました。ごめんなさい(温泉入ってるときに女の人が入ってきたらどうしようとかも思ったよ?!


だからね、これから世界を変えよう。この世界についてきてくれた家族の為に。







再び会談場所


昨日とは違い、真剣な雰囲気に包まれている。なぜか?僕が真面目だからだよ。


「ふむ?おぬし昨日のティーティア殿と同一とは思えぬな?」


こう言われるぐらいには変わったよ?真面目モードという奴だね。


「昨日の設計図や開発の話をさせてもらって、あと、大事なことを思い出したので、真面目に考えてみたんです」


「なにをじゃ?」


にこっと笑う


「世界を変える事について」


「世界を変えるじゃと?!何を変えるというのじゃ?」


軍帽を取り外す、長い黒髪がさらりと広がっていく。


「「ハーフエルフじゃったのか?」」


2人の声が揃う。


更に中身は男なんだけどね?こればっかりは、ギルドの皆しかしらないし、その他の誰にもいえない。


大分この身体にも慣れてしまったけど、それでもやっぱり男とキスなんかはしたくないし。


「そうですよ?やはり気づいてなかったのですね?ヒトの世界から差別を、不幸を無くします」


2人が顔を見合わせ、こちらを見つめてくる。まぁ正気を疑うよねぇ?


「そういってもヒトの意識を変えるのはなかなか難しい、ならばまず、不幸から。魔界を滅ぼします」


正気には思えないだろう、この世界で魔界どころか中位悪魔ですら絶望の象徴のようなものなのだから。


「この設計図を見てください」


詳細な設計図を何枚か2人へと渡す


「む?!」「なんじゃと!?このような物…いや、しかしできるのかの?」


アーヴが設計図を見て、表情を変える。ぶつぶつと何か呟きながら紙を捲って設計図を凝視している。


「問題があるようなら、これで連絡ください。設計の見直しや打ち合わせもできますし」


小さな耳飾りを渡す、魔法具の1つで携帯というか無線機というか。説明しずらいが1つの魔法球に魔力を注ぐと耳飾り等が生成される。


ネットゲームでいうギルドチャットが可能になるアイテムといえばわかりやすいだろうか?


球体ごとにチャットグループができるようなものだ。


目の前で2人が頷きあっている。


「小さな子供だと思っていたが、本気のようじゃのう?昨日、あれから2人で話していての、お主ならかまわぬか?と」


「そうじゃ、決めかねてはおったが。今の様子をみてきまったの?」


「我が率いる鉄の一族と我アイゼンヴァルトは、錆て朽ち落ちるその日までお主に忠誠を誓おう」


「我らノーム一族、大地の歯車止まるその刻まで、お主に忠誠を誓おう」


は?理解が追いつかない。さすがに想定外すぎる話だ。


そもそも、なぜいきなり忠誠を誓われているのか?話が飛び過ぎている。


「ふはは、お主でも理解がおいつかぬか?」


「簡単な事じゃよ?異種族と差別をせぬ、そして我らを同じヒトと認める者。従うには十分じゃろう?だがさすがに正気は疑うぞ?」


また、なんか勝手に巧い事いってるのだろうか?まぁいいかな?


「夢や理想では何もできない、けど夢や理想も語れぬ者に未来は切り開けませんよ」


くすくすっと笑う


「鉱山のほうは任せてください。設計図の物頼みますね?」


そう言ってこの場からでていく。すぐ外に控えていた部下に明日の朝出かけるので10人ほど集めてほしいと伝える。


「ふむ、不思議なやつじゃのう?昨日は無邪気な少女。今日はまるで歴戦の勇姿のようじゃ。おなごで無ければ儂の娘の婿にほしいぐらいじゃのう」


「まぁ、よいのではないかの?帝国の使えぬ軍人どもに仕えるより遙かにましじゃわい。それにこの設計図。歴史が変わるぞい?」


ドワーフとノームが2人、渡された設計図をみて笑う。心の底から楽しそうに。


やっとだせた、ティアの真面目モードです(w


感想にて、ティアの前世人格が活きていないのではないか?とか、細かいとツッコミを貰えましたので、

少し印象等を書き直しましたので、もしかするとわざとらしかったりくどいかもしれません。

感想ありがとうございました、参考なります。


そして皆さんも感想を頂けると嬉しいです!(期待するような眼差し


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