12話 家族
勢いで書いたので、また文章とかおかしいところとかありそうです(ビクビク
ストラウフ大隊長のおうちに今居ます。
えぇっと………ほんと、なんでこうなってるんでしょうか?
ただ、剣の稽古に騎士団の詰所にいっただけなのに、死ぬような恐怖を味わって、こうなったんですけど………。
あのあと、肩に乗せられたまま、お屋敷に(豪邸でした、爵位ももってるそうです、おじいちゃんすごいです、けど怖いです)
黒い髪が映えますねとメイドさんに捕まってドレスをとっかえひっかえされて、白いレースなドレスを着せられて長ーーーい机の上座のほうに座ってるんです。
そして、お兄さんが2人いるらしいんですが………
「儂が、そこの愚弟の兄、ストラウスだ。元帥をやっておる」
まさかの双子!!!しかも元帥………あれ?2人兄がいる……………まさかの三つ子!?
そういって目の前に座る。位置的には右の上座に僕。左の上座にストラウスさん、その横にストラウフさん、名前ややこしいな!名づけたの誰だよ!!
――ごめんなさい orz
「あれ?そこじゃないんですか?」
不思議におもって中央の上座の席をみる。
「「そこは家長の席じゃよ」」
家長?おとーさんがいるのかな??この世界の寿命的にかなりの高齢になるのかな???
ドアが開く音がする、途端に2人が立ち上がって敬礼する。僕もしたほうがいいのかな?立ち上がって振り返ると。
「いつぞやのお嬢ちゃんだね?ようこそ、我が家へ」
あれ???この人…………あぁ、そっか。露店で初めて商品を買ってくれた貴族のおじさん。
優雅な動作で椅子を薦めてくれる、小さくお辞儀してすわる。
「ぇっと……はじめての人ですよね?」
ざわっと目の前の2人が慌てるのがわかる。
「「兄者、女っ気が無いとおもっておったが、まさかそんな趣m」」
ギロリと睨まられて、2人が黙る。こっちから表情は見えなかったんだけど、2人の表情が凍りついてるからよほどの迫力なのかな?
「すまないね、お嬢ちゃん。改めて自己紹介をしよう。ウォルフガング=G=ウィッツベルガーだ。宰相を任されている」
!!!?ぇーと、Gって入るのは確か大公って図書館の本に………
「大公で宰相!?」
思わず声にだしてしまった、ごめんなさいとちっちゃい声で謝罪する。
「ははは、かまわんよ?お嬢ちゃんの名はティアだったかな?身寄りはいないと聞いているが?」
「はいそうです、けど、いいんですか?一家で司令部の最高職と、現場の最高職、宰相ってことは内政でも最高職っぽいですよね?」
また思わず口にだしてしまった。一族経営ほど弊害などで悪い物はないと思うんだ。よいところもあるんだけどね、嫌な思い出しかない。
「ふむ?やはり賢いお嬢ちゃんのようだ」
にこにこと機嫌が良さそうに微笑まれる。ぅ?怒ってもよいところっていうか、怒らない所をみるとやはり、有能なのかな?
「疑問はもっともだろうね、だが、帝国では全ては皇帝陛下とその姉妹の方々がお決めになられる。これは遙か昔、4代目の頃よりの決まり」
「そして、我々は能力を買われて役職についているからね。相応しくないと言われればすぐに辞するよ」
なんなの、この渋いおじ様3人衆。
ていうか、いつのまにか料理とか並んでるんだけど、食べていいんだよね?!………ストラウフとストラウスさんは食べてるし!!
いただきます……うん、サラダ美味しいです。そういえばエルフって菜食なのかな?以前ほどお肉とかあんまり食べたくないし、野菜のが美味しいんだよね。
もちろん、お肉もおいしいし好きだよ?あ、炭酸飲料とかすっごく飲みたくなって切なくなることがあるよ……思い出したら切ない。
「口にあわんかの?」
「ぁ、いえ、そうじゃなくて……その懐かしい食べ物を思い浮かべちゃって」
「ふむ、可能ならば用意させるが?」
「いえ……手に入るものではないですので」
少し悲しげになってしまったが、別の意味で取られたのか、追求されることはなかった。きっと両親の手料理とか思われたのかな?
「それで、うちの養子にならんかね?」
「ぶぅっ!?げふっっこふっっ………………ご、ごめんなさい」
思わず吹き出しちゃった。何をどうして、何がどうなった!!!!!!
わけがわからないよ!
「なんじゃ?聞いておらんのか?…………ストラウフよ、説明しておくように申したな???」
ガタンッッと怯えるように姿勢を正すストラウフおじいちゃん。あの鬼のような戦闘状態からは信じられない。
「あ、兄者よ。その……なんじゃ、つい戦闘に夢中で……すまぬ」
ゴンっと机に頭をぶつけ、謝るストラウフさん、なんだろう?ストラウスさんも強いかもっていうのもわかるんだけど
この絵に書いたような老紳士が強いとかいう風には見えないんだけど………。
「おぉ、そうじゃ。次は是非儂とアレで戦ってくれんかの!!」
思い出したようにこちらをキラキラと子供のような目で見つめてくるストラウス元帥。
「ぇ………あ…は、はい…ボクでよければ」
「2人共、私を怒らせたいのかな?」
びくっと身体を竦ませる2人、さすが双子。動きのタイミングも表情も一緒だ。
「「す、すまぬ兄者」」
「それで、ティアさん。よければうちに養子として来てもらいたい。どうだろうか?返事はすぐでなくともかまわんないよ」
養子……大公家に、しかも重要職が目白押し。なんで僕なんだ?意味がわからない、利用価値がある?加工魔法のほうだろうか?
こちらを見つめてくるウォルフガングさんと目が合うと悲しそうな表情を浮かべていた。
「どうしたんですか?」
「登録と違い、27と聞いているがその容姿と年齢でそのような目で人を見る、いや見れるほどの……すまない、忘れてほしい」
…………場が静かになった、表情だけでそこまで読み取れる物なのだろうか?確かに生まれは不幸だった。
人生も幸運とは言えないかもしれないが、人並みより下ぐらいには過ごせていた。他人は1人を除いて信用なんてしたこともなかった。
だから、今この場で信用しろといわれてもできるはずがない。
「構わないよ?信用等すぐにはできないだろう。そもそも利用価値があるとかおもうのが当たり前の反応であろう」
やっぱり、この人は鋭い。けどわざわざ相手に、僕に言う事じゃない。言わなくて良いことだ。
「だから、こうしよう。君には利用価値がある。その強さも装備を作る技術も。容姿もだ。そして君は、うちの権力や家名が利用できる」
「あはははははは」
笑ってしまう、笑ってしまった。3人が怪訝そうにこちらを見ているが止められない。
「あなた方には価値があるかもしれない、けどボクにそんなもの価値があると思いますか?」
唖然とした表情をしている、そうだろうね、地がでる事なんて滅多に、いや今までの人生で数回しかない。
「多少のお金があれば平穏に暮らせる。それを捨ててわざわざそんなモノを選ぶ価値はあるんですか?」
「それにこの帝国の貴族には、前線で戦う義務がある。そうですよね?ストラウフさんがその辺も話すつもりだったのかはしれませんが……」
「貴方の提示したものなんて、価値がボクには一切ない」
にこりと微笑むウォルフガングさん
「では、何を望む?」
「言っても叶えられるとは限りませんよ?ボクにそれを叶えたのは、この世でただ1人だけだ」
そうだ、今はこの場にいない友ただ1人だけだ。
「1つかけがえの無い物をだそう、家族だ」
………何を言ってるんだろうか、この人は。家族だと?この場で、この状況で、そんな気障な事を演技でも、いや、表情は真剣そのものだ
はははは、なんだろう頬が熱い。僕を生んだ親でさえ捨てた僕を拾う?家族にするってさ。本当にどうかしてるよ。
この身体の両親はハーフだからか、捨てたのかな?それを家族にするってさ!
「肯定と受け取って良いかな?」
「認められない時は、去ります」
小さくうなづくと、身体がひっぱられてストラウフおじいちゃんに抱きしめられた。
「うむうむ、娘が欲しかったところじゃ!」
「愚弟よ!儂の娘じゃ!!!!」
あはは、なんだろう?………幸せなのかな?
「2人共、家長を立てるということを知らないのですか?」
ぐいっと引っ張られる。マッチョな2人と違うけど、ウォルフガングさんも引き締まった身体をしているのがスーツ越しになんとなくわかる。
ふっと頭を撫でられる。お父さんってこんな感じなのかな?
思わずぎゅっと抱きつき返してしまった、我ながら歳の割に子供っぽい……いまは、この身体だからって言い訳もできるかな?
ちなみに、ストラウフさんと同程度なストラウス元帥の戦闘能力。
そして2人を超えるまさに人外なウォルフガングさんです。
そう、例えるなら、私はまだ2つの変身をのこし(ry