表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黒の指揮官  作者: 冬城 一夜
異世界での生活
10/33

10話 戦鬼

広い平原で、アームストロング少………もといストラウフ大隊長とにらみ合ってます。


すごいね、こんなことが魔法でできるんだね!未来のゲームみたいな感じだね!


魔法陣の描かれた部屋に球体があり、その中にはイスがおいてあって、イスに座ってシステム?を起動すると仮想空間にでるというもの。


幻術魔法の応用で、これを使うだけで凄まじい魔力が必要となるらしい。


かなり昔に決闘にて有能な家臣を失った皇帝が研究させてつくらせたそうです。


ストラウフさんは、僕の造った小手と、青黒いスマートなフルプレート。そして巨大な鋼の大剣。大剣っていうか……


どこのドラゴンスレイヤーなんだよっっ!?って言いたいといえば分かってもらえるかな?


対する僕は、加工魔法にて昨日つくった自信作の刀、名は楓花狂月(フウカキョウゲツ)、由来は説明するとめんどくさいので省きます♪


そして、やはり小手。動きにくいといけないのでスパッツとシャツ、ブーツという軽装です。


「ふぅっっっ!!!さて、準備はよいかの?お嬢ちゃん?」


息を吐き出した瞬間、おじいちゃんが別のナニカに変わる。凄まじいまでの迫力を感じる。


カーターさんと違い殺気は微塵も感じない、恐らく全部内包して漏れない、漏らさないんだろう、本気の師匠ぐらい?いや、師匠の本気も実はよくわからない。


「えっと、試合なのか死合いなのかどちらでしょうか?」


小さく首をかしげて聞く。


ちなみにこの仮想空間の様子は、モニターで見ることができるらしい。


「何でもありでかまわぬぞ?死ぬことはないでな?」


ブォンっと凄まじい音がして、大剣を構えるストラウフさん。あはは、首筋がチリチリする。


とりあえずは……、カーターさんと戦ったときと同じように踏み込み、一気に距離を詰める。そして突きをはなとうとして後ろに飛び退る


ゴガンっと凄まじい音がして目の前に巨大な鋼がたたきつけられている。あぶない、死亡フラグどころじゃなかった。


そのまま凄まじい勢いと風圧で大剣が振るわれる、左右に揺れるようにしながら後ろへ飛び退っていく。


ぇーと、よく剣の間合いとか、刀の結界とかいいますけど、これ暴風です、竜巻です。巨大な大剣が文字通り轟音とともに大地を砕き、風を纏って薙はらわれます。


ただ、振り回してる分読みやすいんだけど………タイミングを見計らい、飛び込む。そして喉を狙って突き込む、二段ではない確実に殺すための踏み込み。


間に合わないはずの大剣がこちらへと右から来るのが感じられる、そのまま倒れこむようにして躱す。


身体を起こしたときには左斜め上からたたきおろされる大剣が見える。受け流すしかない。


左下から大剣を跳ね上げて流すつもりで、刀を当てる。凄まじい悪寒を感じて無理に刀をあわせずに軌道をわずかにずらすだけにする。


轟音と共に自分の右に大剣が振り下ろされる、地響きを感じるほどの衝撃。軽く刃を合わせただけで両手がしびれたように感じる。


あははは、触れたら即死ですね、わかります。


「ほぉ、今のをながすか」


武器を軽くすると速度は上がるけど威力がでない。逆に重くすれば振り回すと遠心力がかかり、力が必要になるのである程度限界が決まっている。


けど、相手が受け止める気ならばその瞬間に大剣を重くすれば凄まじい衝撃になる。


そして振り下ろす攻撃なら重くすればするほど剣が勝手に威力を倍増させて落ちるってことかな。


振り下ろし以外なら、受け流すこともまぁ、できるかな?


ヒットアンドアウェイ、俗にいう蝶のように舞い、鉢のように刺す。


舞うのはともかく、間合いをつめた瞬間に大剣の速度が加速し、ああいった大ぶりな武器特有のこまわりの効かなさと射程の短さを無くす。


取っ手の部分で小突かれるだけでも重力制御で倍増化させられてたら致命傷になる。


横薙ぎの大剣を間合いぎりぎりで躱して踏み込む。先ほどと同じように左上から振り下ろされる斬撃を受け流し、右肩を落とすようにして身体をまわして、


左足で回し蹴りを放つ。ねらいはもちろんむき出しの頭。


が、大剣から手を離したストラウフさんの右腕が構えられている。それに蹴りを当てないように空かす。


そのまま身体を回転させて、身体の影で見えないようにして体重と遠心力をのせて頭を右足で蹴りつける。


手応えはあった。が、ストラウフさんは微動だにしていない。


「面白い技術じゃの」


微笑まれる。全身に鳥肌がたって距離をとる、うん見逃してもらったね。たぶん攻撃されたら死んでた。


「儂や魔物相手でなければ、いまので終わったじゃろうな」


聞きたいことがあります、蹴りはいりましたよね?知り合いの得意なのを見よう見まねでやったけど、手応えはありました。


………このおじいちゃん、じつはターミネーターとかなんだろうか。


んー、人が人を倒すための武術と人が魔物を倒すための武力じゃちがうから、しょうがないかな?


やれるだけのことはやってみるかな?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ