沈みゆくファンタジア
夜風に揺れるカーテン
点滅するワンルーム
ノイズが混じってワンマンショー
また一人きりで晩餐会
「また明日ね」って言える間もないな
息苦しい夜の底
爪先でなぞった深夜のシーツ
あなたが残した痛みだけが
栞を挟んだ存在証明
朝を夢見て天体観測
「もういいや」って捨てる気はないな
ありふれた孤独の色
夜風が微かに頬を撫でる時
遠くのビル街が揺れている
言葉にしなけりゃ伝わらないし
言葉にしたならそれは噓なの
また孤独だけを数えて
さようならだけのエンドロール
くだらない笑い話も
どうしようもない言い訳も
この生温い風よ全部盗んでいってよ
そしてまた夜を繰り返す
陽が昇らない永久の夜
また君を数えてる
炭酸の抜けたサイダー
点滅するブルーライト
何度も繰り返す思考実験
君以外がすべて既視体験
「一生一緒」なんて
信じるほど子供じゃないんだ
また消えたくて逃げたくて
遠くのビル街が溶けていく
愛情なんてありふれていて
妄想だけが加速する毎日さ
また一人きりに慣れて
君のエンドロールに僕の名はあるの?
くだらない笑い話も
どうしようもない噓つきも
この真夜中のビル風よ全部奪い去りなよ
そしてまた君を繰り返す
陽が昇らない永久の夜
大体僕のせいだ
この夜が終わらないのは
街灯はぽつり朝を拒む
僕はまた夜の淵で立ち尽くす
「またね」なんて言わなきゃよかったな
ゆっくりと白む
またいつもの朝だ




