代わりのセンセイ
ある時カコ達の担任の佳代子先生が結婚した。
ある時カコ達の担任の佳代子先生が子どもを授かった。
ある時カコ達の担任の佳代子先生が産休を取った。
校長「君達の担任の佳代子先生が有難く子どもを授かりました。これから佳代子先生はお腹の赤ちゃんのために少し休まなければいけません。そしてその代わりに来た新しい先生を紹介します。」
ミヤキ「宮木です。よろしくお願いしまーす。」
すごく綺麗な先生だった。
~教室~
アリス「ねぇねぇ、新しい先生はヤサシーと思う?それともキビシーと思う?」
カコ「前の先生は少し厳しかったけど、あの先生は優しそうよね。」
カコは天使子の顔でアリスと話す。
2人の会話にみんなが入ってきた。
「すごく綺麗だったよね。カコと並ぶんじゃない?」
カコ「大人と比べないでよ~。」
「いやいや、比べてもあんたやっぱ綺麗だわ・・・。」
「そういえば佳代子先生の子ども、男の子らしいよ~。」
「何でわかるの?」
「なんか占い師に聞いたらしいよ~。」
アリス「ウラナイって信じる??」
アリスはカコに笑いかける。
カコ「一応ね。」
カコは優しい太陽のような笑顔を見せた。
ガラッ・・・
教室のドアが開いた。
ミヤキ「はーい、みんな座ってね~。」
ミヤキ先生は黒板に自分の名前を書く。
ミヤキ「では、改めてよろしくお願いしますっ。」
ミヤキ先生は頭を深く下げた。
ミヤキ先生は優しかった。
ミヤキ先生の授業は楽しかったし、おもしろかった。
みんながミヤキ先生を好きになっていった。
~放課後~
トウマ「新しい先生サイコーだな。」
カコ「なんで?」
トウマ「何よりも美人だ。お前も見習え。美人で優しいってすごく貴重だぞ?」
カコ「なんで見習わなきゃいけないの?そりゃあいい人なんだろうけど・・・。」
トウマは目を輝かせてカコを見る。
トウマ「お前が優しくなったら、俺はお前を嫁にもらってやってもいいぜ!」
カコ「いらない。(キッパリ)」
カコはあまりミヤキ先生を好きにはなれなかった。
幼いころに見たことがあるような気がしてならないからだ。
ミヤキ先生はいつも授業で混乱すると長い髪を触る癖がある。
それをカコはデジャヴで感じていた。
どこで見たのだろう。
あまり良い思い出ではない。
なんだか黒い霧の中に先生の姿を思い浮かべたかのようだった。