2話 美しい花
私は大通りでぶつかった青年に見惚れてしまい、立ちすくんでしまった。整った輪郭、アーモンドの形をした目、澄んだ瞳、、、きっと私だけじゃなく、他の人もこの青年に見惚れてしまうだろう。青年の視線を感じふと我にかえる。目があったまま少しの沈黙が流れる。先に口を開いたのは青年の方だった。
「あ、あの!お名前聞いてもいいですか、、?」
少し自信がなさそうに言う彼が私の目にはとてつもなく新鮮に思えた。
「スミレ・ショーンと言います。」
緊張して少し声が震えてしまった。でもそんな緊張に気がついていないであろう青年は私の緊張をさらに煽るかのように言った。
「スミレ、、、いい名前ですね」
少し顔を赤くする青年。私もつられて顔が赤くなっちゃいそうだ。私は照れを隠すかのように言った。
「あの、、あなたのお名前も聞いてもいいですか?」
「キリト・フィーズです!」
キリトは元気よく答えた。初めて聞いた名前なのになぜか心のどこかで優しい名前をしているなと思ってしまった。私はキリトみたいに出会ったばかりの人の名前を褒めることもできない。
キリトは優しく言った。
「スミレさん手怪我してますよね?もしよければなんですけど僕の家で応急処置だけしませんか?あ、もちろん変な意味じゃないですよ!笑」
え、え?今出会ったばかりの"男性"の家に着いて行くのってもしかして危ないんじゃ?で、でもキリトさんはただの親切心で言ってるわけだし、、少しくらい大丈夫だよ、ね、、?
「応急処置だけお願いします。」
「わかりました!」
キリトと私はゆっくりと歩き始めた。




