Chapter 18 :一つのチームに宿る敵意
敵か、味方か――
昨夜、影からレンを追っていた男が、まさかの“チームメイト”。
ファイターズ5の中で最も危うい組み合わせ。
レンとカイ、そして巻き込まれたハル。
突如告げられた「最後の訓練」。
鉄で覆われた戦場。ルールは一つ——
「一度でも傷を負えば、即失格。」
衝突するプライドと不信。
協力を拒み、分裂する三人の運命は…?
戦場で本当に戦うべき相手は、
ロボットか、それとも隣に立つ“仲間”か。
――最悪のチームが、最初の試練に挑む。
翌朝。空は灰色の雲に覆われていた。 まるでレンの頭の中の混乱を映すかのように。
彼は疲れを感じながらも、ファイターズ本部へと向かっていた。
だが、入り口に差しかかったそのとき。
彼の視線が、ある人物に止まった。
──青黒い髪、落ち着いた足取り。
「…嘘だろ…」
レンは小さく呟き、目を見開いた。
(だから見覚えがあったんだ…まさか、あいつが同じチーム!?)
昨晩、自分を尾行していた謎の男「カイ」。 彼は、まさかのファイターズ5の一員だった。
ーーー
その後、全メンバーが訓練ホールに集まった。
ジャイソンが姿を現し、鋭い眼差しで皆を見回した。
「よく聞け。」
低くて力強い声が響いた。
「新しい知らせがある…喜ぶべきかはわからん。 正直、前例がない状況だ。」
一同が緊張と期待の入り混じった沈黙に包まれる。
「前線での戦力不足のため、 お前たちの訓練は…本日が最終日だ。」
メンバーたちは互いに顔を見合わせ、 驚きを隠せない。
「だが、喜ぶには早い。 今回の訓練は特別だ。」
ジャイソンは一拍置いて続ける。
「戦場は鉄製の闘技場——床も、壁も、全てが鉄だ。 チームはランダムに3人ずつで編成され、 高度な戦闘ロボットを相手に戦ってもらう。
そして最も重要なルールは…… 一度でもダメージを受けたら、その時点で失格。
最後まで一人でも残ったチームが、勝者だ。」
ーーー
ジャイソンがチーム名を一つずつ読み上げていく中、 ある名前が呼ばれた。
「次のチームは……レン、カイ、ハル。」
レンはその場で固まり、目を見開く。 (カイ!?)
一方、カイも明らかに不満そうに眉を
訓練の場は、もはや試合ではなかった。
レンとカイ──敵同士のような二人が、同じチームに立つ。
歩むたびに、溝は深まり、連携は崩れる。
ハルはその狭間で、息をひそめるしかなかった。
だが……
これはただの訓練なのか?
誰かが、彼らを「選別」しているとしたら?
次回――
《零度の戦場:真のサバイバル》
本当の戦いは、まだ始まっていない。
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レンとカイ、この二人は真の仲間になれると思いますか?
それとも、このまま衝突し続けてしまうのか…?
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