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番外編短編・人間は「神様の似姿」として創造された

 とある天使は、空中から人間の様子を眺めていた。


「アファメーションで『私はお金持ちになった』と言っていたら、本当に叶いました!」

「ポジティブなイメージングしていたら、大会で優勝できました」

「絶対に合格できるって思考したら、資格試験に受かりました!」


 引き寄せの法則を実践して願いを叶えた人達の声を聞きながら、天使はため息しか出ない。


 別にこの人達は悪魔と契約して願いを叶えたわけではないだろう。引き寄せの法則を実践したまでだが。


 本当は言葉、イメージング、思考で未来を創造できるのも、人間が「神様の似姿」として創造されたからだ。


 今は罪が入り、人間は堕落し切っていたが、元々の性質は、そう簡単には消えない。引き寄せの法則でいう事は確かに一理ある。


 しかし。


「引き寄せの法則のおかげで成功しました!」

「スピリチュアルリーダーのおかげです!」

「自分で自分を救いました!」

「自分自身が神様です!」


 そう言うのは違くないか?


 Amazonで買い物したのに、セブンイレブンの店長に感謝しているような違和感。引き寄せの法則の実践は、誰一人本当の神様に感謝せず、的外れな対象に頭を下げている。


「もう本当の神様に感謝ぐらいして? クリスマスぐらいは思いだそう?」


 天使はそう呟くが、人間は相変わらずだ。


 おそらくこのまま的外れの方向に進むと、悪魔と繋がるどころか、世界が終わる日も速くなるかもしれない。


 一体その日がいつ来るかは不明だ。天使もいつ世界が終わるか知らない。平和な時に突然襲ってくるかもしれないが。


「本当に世界の終わりはいつ来るのかわからないわ」


 とある天使はそう呟くが、人間の耳には届かない。


「引き寄せの法則で夢が叶いました!」


 相変わらず的外れな声が響いているだけだ。

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