4.安藤玲子side
≪≫電話
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≪はい、安藤です……まぁ!玲子ちゃん!まぁまぁ!久しぶりね!≫
私は、お義母さんに助けを求めた。
電話越しで申し訳なかったけど、秀一の浮気と離婚問題。専務夫人の来襲について話した。内容が内容だけに義母は絶句していた。
≪…………あの馬鹿息子!!玲子ちゃん一人に家事育児押し付けておいて!!!それで浮気って!最低過ぎる!!≫
義母は激怒した。
「それで、お義母さん達にお願いしたいことがあるんですが……」
≪お願い……?何でも言って頂戴!≫
「実は――――……」
こういう事、勝手に決めてはいけないとは思うのだけれど。秀一とこのまま平行線を続ける訳にはいかない。それに専務夫人のあの様子じゃ、いつまで経っても絶対に諦めてくれないだろうし。こうなったら秀一と話し合って決着を付けないと!
それにはやっぱり義両親の協力が不可欠だった。
「じゃあ、そういうことでお願いします」
≪わかったわ。こっちの事は気にしないで、主人にも伝えておくから!≫
「すみません。よろしくお願いします」
≪いいのよ!玲子ちゃんは私達にとって可愛い娘ですもの!≫
心強い義母の言葉に視界が滲む。
待ってなさいよ、秀一!絶対ギャフンと言わせてやるんだから!!
そうして、義両親と私、秀一を交えての話し合いが開かれることとなったのだった。




