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三話☘名刺☘

急ぎながら駆け足で違う車両に移動して自分を落ち着かせるためまた座席に座ったのだ。


顔が熱かった。顔が炎のように燃え盛っているかのようだった。


胸の鼓動がドッキン、ドッキン、と激しく高鳴っていた。


落ち着いて〜、と自分に言って聞かせていた。


興奮している最中、先程自分がいた車両の方からコツン、コツン、と革靴で床を踏む音が聞こえてきたのだ。


あの男性がこちらにむかって来てるっ!?マジかっ⁉


僕の胸の鼓動の音と革靴で床を踏む音が重なり合っていた………。


ドッキン、ドッキン、ドッキン…。


コツン、コツン、コツン…。


音の方へ目をむけると、こちらにむかって来る人は先程の男性だった。


そして、再び僕の真向かいの席に座ったのだ。


この男性は僕の後をついてきてくれたんだ………よね?


男性と僕は再び見つめ合っていたのであった。


僕は目をそらすことなく彼の熱い眼差しをする目を見つめた。


僕からの熱い眼差し……。


突然、男性は立ち上がった!!


僕は心の中でギョッッ!!っとした。


「えっ!?なに、なに、もしかしてこのまま素晴らしい出会いの展開に急発展しちゃうパターンってやつ〜!?」などと、勝手に一人で甘い期待を盛り上げていたのだった………((汗))


男性は車両内にあるトイレを使用しようとして立ち上がっただけなのであった。


僕の甘い期待は一瞬で散ってしまった………拍子抜けとはまさにこのことなのね。トホホ、でした。


男性の座っていた座席に先程読んでいた新聞が置かれていた。その新聞をよ〜っく見ると……。


ん?新聞の上に名刺が一枚置かれている?


これは、まさかっ!!


僕は瞬時にその名刺を手にとってしまっていた。


その名刺を穴があくほどみていた。


ごくごく、よく見かける普通の会社の名刺……彼のだろうか?


名刺の右端に先程、書かれたと思わすようなボールペンの筆跡があった。


メールの番号と携帯電話の番号が書かれていたのだ。


名刺を持つ手が震えていた。


意図的に?それとも………。疑心暗鬼におちいっていた。


その時、幸か不幸か僕の下車する駅に到着してしまっていたのだ。


☘三話☘終わり………四話に続く。

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