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「何だと?また現れたのか」

「今度は逃がさないぞ」

「ちっ……面倒だ、今度は本当に眠ってもらうぞ」

男は魔方陣を展開する。

「させません!〈聖光弾〉!!」

僧侶が唱えると、光の弾丸が飛んできた。

「ちっ!邪魔しやがって!」

男は回避し、呪文を唱える。

「〈雷槍〉!!」

空から雷撃が落ちる。

「ぐっ!?」

「ソラリスちゃん、危ない!」

アレックスはソラリスを突き飛ばした。

「ぐあああ!!」

アレックスは電撃を食らう。

「アレックスさん!!」

「大丈夫だよ……それより、早く逃げて」

「でも……」

「お願いだから……ね?」

「はい……」

ソラリスはその場を離れた。

「おいおい、一人で俺と戦う気か?」

「当たり前だ……俺だって本当は強いんだぜ?ここで逃げたら、この国の人たちの未来はない。なら、俺は戦うしかないじゃないか!!」

アレックスは剣を構える。

「そうか……残念だ」

男は手を向ける。

「〈火球〉!!」

炎の玉が放たれる。

「くっ!?」

アレックスは避ける。

「まだまだ行くぞ!〈風刃〉!!」

風の斬撃が飛ぶ。

「うわっ!?」

アレックスはダメージを受ける。

「どうだ、効くだろ?」

「まあな……だけど、こんなものじゃないだろ?」

アレックスは立ち上がる。

「はは、なかなか強がりを言うな」

「うるせえ」

アレックスは構え直す。

「それじゃ、そろそろいかせてもらうぜ」

男は手を向けた。

「食らえ!」

「させない!」

アレックスは男の魔法を防いだ。

「馬鹿な……」

「へへ、さっきまでとは立場が違うんだよ!」

「ちっ……」

男は魔法を放つ。

「〈雷槍〉!」

「遅い!」

アレックスは避ける。

「くっ……だが、これで終わりだ」

男は手をかざす。

「いくぞ……〈闇霧〉!」

辺り一面に黒い霧が広がる。

「な、なんだこれ……」

「ははは!眠ってしまえぇ!!」

男の声が響く。すると、急に眠気が襲ってきた。

「これはまずい……」

(なんとかしないと……)

しかし、眠気に襲われる中、アレックスは秘儀を使う。

「〈大賢者:眠りの雲〉!」

アレックスの周りに白い煙が立ち込める。

「くっ……しまった」

男は膝をつく。

「今のうちに……〈浄化の光〉!」

アレックスは聖なる力で闇の魔力をかき消す。

「よし、後はあいつを倒すだけだ」

アレックスは走り出す。

「くっ……やらせねえよ」

男は立ち上がり、呪文を唱えようとする。

「させるか!」

アレックスが呪文を唱えると剣から眩しい光が発せられ始めた。

「なにっ!?」

「聖剣よ、我の願いに応えよ!」

剣が輝きを増していく。

「くっ……」

「お前のような悪党は俺が許さない!正義の名のもとに成敗するっ!」

「小賢しい!」

「くらえ!〈聖光爆裂斬乱れ撃ち〉!!」

「うおおおぉぉぉぉぉぉ!!!」

男は雄叫びを上げながら魔法で防ごうとする。

「無駄だ!」

全ての光弾が命中し大爆発を起こす。

「ぐああぁぁぁぁぁ!!!」

あたり一面が吹き飛び、男も気絶した。

「やったぞ……勝ったぞ……」

アレックスはその場に倒れ込む。

「うう……」

「アレックスさん!」

ソラリスが駆け寄る。

「ソラリスちゃん……無事だったかい?」

「はい……ありがとうございます……」

「良かった……」

「うむ、やってしまったか……」

「その声は!?」

アレックスは声の方を向いた。

「大賢者クロコダイル様!」

「久しぶりだのう」

「お会いできて光栄です」

「うむ、話は聞かせてもらった、しかし……」

「しかし?」

「おぬしは魔王に向けるべき力を一般市民に使ってしまってな、それはもう取り返しがつかんじゃろう」

「そんな!?」

「仕方あるまい、お主は勇者でありながら正義の心を忘れてしまったのだ」

「俺はただ、この国の人々を助けたかっただけなのに……」

「それが間違いだと何故分からん?まあよい、また新しい魔王討伐の勇者を探すとしよう」

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