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×月×日
僕は帯刀を殺そうとした。もう今更後悔したって遅い。
「ははっ」
僕は立ち上がってキッチンに行った。マグカップでインスタントのコーヒーを作る。コーヒーはとても美しい黒色だった。僕はそこにパックの牛乳を注ぎ込んだ。コーヒーの黒は、ミルクの白で台無しになっていく。僕は腸がねじれそうなほど、それが面白いことのように感じた。
「逆か」
僕はミルクが入っているカップにコーヒーを注ぎ込みたかったことに気付いた。でもそれって結局同じなんじゃないかな。
「また寝るか」
僕はぬるいカフェオレを飲み干すとまた横になった。