作戦会議と怪しい奴ら
実は今回も武村くんがいませんが次こそは活躍する⋯かも?では、どうぞ
場所(翁の家)
「は?俺の父さんは初詣とかには行くけど、そこまで深く何かを信仰してはいないし⋯」
俺はハッとあることを思い出した。
[うーん⋯じゃあ何であんなところに⋯]
「いや、やっぱりひとつ思い出した」
昨日襲ってきた奴が言ってたことで確か⋯
《これで倒れたということは神というおかしな存在を少しでも信じているということか⋯まあさっさと洗脳しておくか⋯》
「委員長、実は俺も昨日変なやつに襲われたんだ」
[えっ!?そんなの聞いてないけど!?]
そこで俺は昨日帰り道であったことを説明した。
[そんなことがあったんだ⋯けど何でその事を童子さんに言わなかったの?言ってればさらわれなかったかもしれないのに⋯]
「昨日は父さんが眠そうで無理しないようにして、今朝はまず腕輪のことでちょっとあって忘れていたんだ⋯」
いや、違う。俺がちゃんと父さんに言っておけば父さんは拐われなかったんだ⋯俺のせいで父さんはーー
{いーーーおきーーそくーをーーとーーーした}
⋯ん?今俺は何考えてたっけ?確か⋯そうだ。排神教の事だ。
[翁ー?聞いてるー?]
「すまん。なんて言ってた?」
[ちゃんと聞いててよー⋯だから、明日学校でこれから何をするかを考えようって話]
そんな話だったか⋯まあいいや。
「じゃあ明日放課後に色々と話そう」
[分かったよ。じゃあね]ピッ
さて、今日はもう寝るか⋯本来ならここで警察とかにいうべきなんだろうがな。能力なんて物が出来たせいで騒いでるらしいしな⋯
***
場所(教室)
「おーきなっ!」
「どうした馬鹿」
今日も放課後直ぐに紅菜が飛びついてきた。犬か⋯そんなこと考えたらこいつに尻尾がぶんぶん揺れているのが見えてきた⋯疲れてんだろうな。
「今日も一緒に帰ろー!」
「残念だが、委員長とこれから話がある」
「じゃあ私も一緒に話すー!」
「真面目な話だ。帰れ」
今回ばかりはと強くいうと涙目になりやがった。
「じゃあ静かにしてるから⋯」
「うっ⋯」
流石に罪悪感が湧いてくる。だが今回は帰らせるべきだろう。
「いいんじゃない?聞いてるだけならさ」
「いいのか?委員長」
「まあ大丈夫でしょ」
「仕方ないか⋯じゃあ紅菜、聞いてるだけならいいぞ」
そう言うと目を輝かせて俺と委員長の隣にきた。
「じゃあ⋯この後どうする?」
「その前に父さんとかがいる場所はわかってるのか?」
「うん。童子さん達は今、此処から歩いて30分くらいの豪邸みたいなところにいる」
「「豪邸?」」
こいつ⋯話にも入ってきやがった。まあこれを押さえておくのが無理だったんだろう。
「うん。この家の地下にいるらしいんだけど⋯そこに檻もついてる牢屋みたいなところがあって、その中にみんな入れられてるっぽい」
「そうか⋯じゃあいつそこに入れそうか分かるか?」
「それがさ、昨日の夜見てたらね、そこには排神教だって言えば入れるみたいなんだよね⋯」
「はあ?それだけでいいのかよ⋯」
と呆れていると
「はいはーい!それ私なら気配察知を使ってこっそり入れるかも!」
「気配察知?どんな能力だ?」
「昨日使ってみたけどー、何か人が見えてるとこが赤かったー!」
他人の視界に入っている部分に色がついて見えるってことか?それならこいつはバレずに裏から入るとか頑張ればできそうだな⋯
「じゃあ今日の夜だ。今日の夜俺と委員長は正面から入って、紅菜は俺たちに視線が集中してる間に裏から行け」
これで上手くいけば俺と委員長は檻を破壊して、紅菜は排神教の奴らをどうにかして倒せれば、全員解放できるはずだ⋯いや、でも洗脳はどうやってとけばいいんだ?
「おい委員長。洗脳のことはどうするつもりなんだ?」
「あ、洗脳のことなら昨日最後に見たあたりだとみんなもうとけてたっぽいよ」
「洗脳される時間は短いのか⋯よし、じゃあ今日の12時にその豪邸近くに集合だ!」
「「分かった」」
***
場所(豪邸近く)
「集まったな⋯」
「「うん」」
「じゃあ⋯やるぞ!」
「「おう!」」
こうして、俺らと排神教との戦いが始まった。
***
場所(???)
暗い何処かの部屋で2人の男女が話しをしている。
「計画の準備はどうだ⋯?日向⋯」
「ハッ⋯『工場』からはもう合図さえあればできると聞いております」
「分かった⋯能力とかいう科学的ではないものを使ったとはいえ⋯これでやっと私の理想が完成するという物だ⋯」
「おめでとうございます⋯⋯
与呂木龍僧様⋯」
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